本田技研工業(株)は、空力特性を徹底追求した個性的でダイナミックなエアロフォルムのフルカバードボディをもち、長距離走行での快適性を兼ね備えた水冷V型2気筒エンジン搭載の大型ツーリングバイク「ホンダ パシフィックコースト」のカラーリングを一新し、9月1日より発売する。

　このパシフィックコーストは、'89年に北米を中心に輸出するとともに、'90年にはホンダとしてはじめて排気量750ccを越えるモデルとして国内で生産・販売し好評を得たもので、従来のスタイルのモーターサイクルに飽き足らない限定解除の自動二輪車免許を所有するライダーが、二輪車の本来持っているスポーツ性や爽快さなどを味わいながら、より楽しく快適にツーリングできることを目指した大型ツーリングバイクである。

300台(限定)

899,000円

今回、好評の基本仕様はそのままに、車体色は引き締まったアダルトな雰囲気の「ブラックZ」を設定。ボディ下部の明るいグレーを組み合わせることによって、シックな上品さを強調したモノトーンイメージのカラーリングに一新している。
エンジンは、軽量でコンパクトな水冷・4サイクル・V型2気筒・800ccを搭載。優れた燃焼効率を誇るペントルーフ型燃焼室と、1気筒あたり3バルブ・2プラグ方式の採用によって低・中回転域から高回転域までスムーズで力強い走りを実現している。また、自動調整式カムチェーンテンショナーや油圧式オートバルブクリアランス・アジャスター(弁隙間自動調整機構)、さらにエンジン本体のラバーマウントとシャフトドライブ方式の採用など、メンテナンスフリー化と優れた静粛性を実現している。
フレーム・足廻りは、ダブルクレードル方式の低重心・角型ツインチューブフレームに、テレスコピック式フロント・サスペンションとスイングアーム式リア・サスペンションを組み合わせて装備。さらに、前・後輪に軽量で質感の高いアルミホイールの採用とあいまって軽快な運動性を実現している。
また、ボディ後部には、ヘルメット2個※が収納できる大容量のリアトランクを装備。スムーズな開閉をもたらすガスダンパー付き開閉機構や、リアトランク・オープナーをセンターカバー上部のロック付きリッド内に設け、開閉操作を容易にしている。さらに、二人乗車時にもゆったりと座れる大型の前・後シートは、ソフトな手触りの天然皮革風表皮とすることによって、豪華さと快適な乗り心地を両立させている。ウインカーは、バックミラー本体前部に内蔵するとともに、ハンドルの切れ角や車速、距離を検知・演算して作動するオートキャンセル機構を装備している。
外観は、前輪のディスクカバーからフェアリング、サイドカバー、リアトランクへと続く流麗な美しさの中にも、ダイナミックなラインで構成されたインテグレーテッド(一体化)フルカバードデザインを採用。フロントスクリーン下部には、適度な走行風をライダーに導く為、ラムエアダクト(走行風導入口)を設けるとともに、フェアリング左右に設置したエアダクトの形状を工夫し、ラジエーター周辺からの熱によるライダーへの影響を軽減するなど、快適なクルージングを可能としている。