ニュースリリース

1987年02月06日ニュースリリース

2.7l V6-24バルブ新エンジンを搭載した高級パーソナルカーホンダ「レジェンド・2ドア ハードトップ」を発売

 本田技研工業(株)は、3ナンバー車専用のボディに、高性能2.7l V6-24バルブ新エンジン、新4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションなどホンダ独自の数々の技術を導入した、高級パーソナルカーホンダ「レジェンド・2ドアハードトップ」を2月7日より全国のクリオ店から発売する。

レジェンド・2ドアハードトップ

レジェンド・2ドアハードトップ

 この2ドアハードトップは、持つ人の喜びと誇りまでも表現できるクルマを誕生させるというコンセプトのもとに、
 1、美しさと気品を備えた2ドアハードトップのスタイリング
 2、高性能メカニズムが生むハイレベルの高質な走り
 3、本物のクォリティが創り上げる高質な居住スペースを追求。
 クルマが人間の感覚領域にとこまで深い満足感を与えられるか、「ハード性能」のその先にある「感覚性能」の実現をめざして、ホンダ・テクノロジーのすべてを結集し、クルマづくりを行なったものである。

エンジン

 新たに開発した高出力・高トルクの90度V型横置き6気筒2.7lエンジン(排気量2,675cm3、最高出力180PS/6,000rpm、最大トルク23kg-m/4,500rpmいずれも(※)ネット値)を搭載。軽量・コンパクト化を実現するため、ホンダ独自の1カム・4バルブ方式を採用した上で、燃焼効率を最大限に高めるセンタープラグ方式をとることにより、高出力と低燃費を高いレベルで両立させている。
 また、低速域から高速域までの力強い走りをめざした複合可変吸気システム(3ステージ・インダクション・コントロールシステム)を採用。
これは、長さと太さの異なる2本の吸気マニホールドを設け、エンジンの回転数によって、バルブ開度を3段階(3ステージ)に変化させることで、低速から高速まで豊かなトルクを引き出す斬新なシステムである。併せて、大口径シングルボア・スロットルボディを採用することにより、発進時の鋭い立ち上りを可能としている。

※「ネット」とはエンジンを車両に搭載した状態とほぼ同条件で測定したもの。

ミッション

 オートマチック(AT)のみを設定。変速やロックアップのタイミング及び領域を高精度デジタルコンピュータが制御する、新設計フル電子制御(PGM)2ウエイ4速オートマチック(デュアルモード・ロックアップ付)を搭載。しかも、走りのステージに合わせて、ノーマル([D]レンジ)とスポーツ([S]レンジ)の2通りの変速制御を、ATシフトレバーのみの操作でドライバーが自由に選択できるものとなっている。これにより、2.7l V6新エンジンとあいまって、圧倒的なハイレスポンスを発揮。さらに、電子制御のきめ細かなコントロールが、変速ショックを抑え、なめらかなシフト感覚とドライバーの感性にあったシフト特性を生み出している。また、従来、加速時のモードでのみ行なっていたロックアップの領域を、減速時のモードにまで拡大したホンダ独自のデュアルモード・ロックアップコントロールシステムにより、なめらかな減速感覚が得られるとともに、燃費の向上をも図っている。

スタイル

 全長4.775m、全幅1.745mの本格的な国際車サイズの中で、全高を1.370mと低く設定するなど、サイズの制約を超えた3ナンバー車専用ボディを開発。この斬新なエクステリア思想が、圧倒的な存在感と風格を主張するとともに、俊敏な走りをも予感させるフォルムを創造。デザインの特徴は、大きく傾斜したフロントウインドウ、ゆるやかに傾斜しサイドまでまわり込んだラップラウンド・リアウインドウや、サッシュレスドアと内蔵式のセンターピラーの採用により生まれた広いグラスエリアと、スリムな前後ピラーとにより、明るく開放感のあるスタイリングを生み出している。 また、フロントからリアに力強く張った低ベルトラインを基調にしたサイドビューは、アンダー・ツートーン・ボディカラーの採用により、スタイリングを引き締めるとともに、4層塗装・4層焼付(4コート・4ベーク)の採用とあいまって、フォルムの美しさをいっそう際立たせている。さらに、ボディとガラス面との段差を少なくする徹底したフラッシュサーフェス化や、整流効果に優れたブリスターフェンダー、空力形状ドアミラーなどの空力処理により、トップクラスの空力性能(CD=0.30)を実現している。

室内

 スリムな前後ピラーの採用による開放感あふれる明るく爽やかなキャビンと、良好な視界を実現。また、インストルメントパネルは、人間の五感に忠実な設計レイアウトを採用。さらに、高級天然素材を用いた2種類のシート表皮(100%ウールモケット素材と本革(インテリアのライニングとセットで注文装備))や、天然銘木を用いた本木目コンソールなどを採用することにより、乗る人の感性を充足させる高品位居住スペースを実現。また、快適な着座フィーリングが得られ、長時間走行でも疲れにくい電動パワー調整機構付シートや、変着時の締めつけ感を柔らげる新しい機構のシートベルトを装備。さらに、ドライバー側には、ドアの開閉に連動してシートベルトが取り易い位置にセットされる、電動ベルトリーチャーを採用している。加えて、電動スモークドガラス・サンルーフを標準装備することにより、快適なオープンエア・クルーズを可能としている。

サスペンション

 さらに熟成を重ねた新4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用することにより、快適な乗り心地と卓越した高速直進性、運動性を高次元でバランスさせている。 また、ブレーキシステムに、新4輪アンチロックブレーキ(3チャンネル・デジタル制御A.L.B.)を標準装備。このシステムは、すべての制御をデジタルコンピュータで行ない、しかも、前輪は左右独立制御、後輪は左右両輪を同時制御する計3チャンネルでコントロールすることにより、すべりやすい路面状態などでの安定感のあるブレーキ性能を確保している。

販売計画〈国内・年間・予定〉

3,000台

標準現金価格

(単位:千円)

  東京 名古屋 大阪 福岡 仙台 札幌
2.7l V6 3,850 3,855 3,860 3,885 3,875 3,907

注1.本革シート表皮(インテリアのライニングとセット)は、140千円高で仕様車を設定。

主要諸元

エンジン 2.7l V6 24-VALVE+PGM-FI
車名・型式 ホンダ・E-KA3
トランスミッション フル電子制御(PGM)2WAY4速オートマチック(デュアルモード・ロックアップ)
寸法・重量 全長(m) 4.775
寸法・重量 全幅(m) 1.745
寸法・重量 全高(m) 1.370
寸法・重量 ホイールベース(m) 2.705
寸法・重量 トレッド(m) 前 1.500
寸法・重量 トレッド(m) 後 1.500
寸法・重量 最低地上高(m) 0.145
寸法・重量 車両重量(kg) 1,410
寸法・重量 乗車定員(名) 5
寸法・重量 客室内寸法(m) 長さ 1.845
寸法・重量 客室内寸法(m) 幅 1.445
寸法・重量 客室内寸法(m) 高さ 1.095
エンジン エンジン型式 C27A
エンジン エンジン種類・シリンダー数 水冷V型6気筒横置(無鉛ガソリン使用)
エンジン 燃焼室形式 ベントルーフ形
エンジン 弁機構 SOHCベルト駆動 吸気2 排気2
エンジン 総排気量(cm3) 2.675
エンジン 内径×行程(mm) 87.0×75.0
エンジン 圧縮比 9.0
エンジン 燃料供給装置形式 電子燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
エンジン 燃料ポンプ形式 電動式
エンジン 燃料タンク容量(l) 68
エンジン 潤滑油容量(l) 5.7
エンジン 潤滑方式 圧送式
エンジン 点火装置形式 フル・トランジスタ式
性能 最高出力(PS/rpm) 180/6,000(ネット値※)
性能 最大トルク(kg-m/rpm) 23.0/4,500(ネット値)
性能 燃料消費率(km/l) 10モード走行(運輸省審査値) 8.5
性能 燃料消費率(km/l) 60km/h定地走行(運輸省届出値) 16.5
性能 最小回転半径(m) 5.5
性能 制動停止距離(m)初速50km/h時 13.5
走行伝達装置 クラッチ形式 3要素1段2相形(ロックアップクラッチ付)
走行伝達装置 変速機形式 常時噛合式
走行伝達装置 変速機操作方式 フロア・チェンジ式
走行伝達装置 変速比 1速 2.647
走行伝達装置 変速比 2速 1.448
走行伝達装置 変速比 3速 1.028
走行伝達装置 変速比 4速 0.707
走行伝達装置 変速比 後退 1.904
走行伝達装置 減速比 4.266
走行伝達装置 カジ取り形式 ラック&ピニオン式(パワーステアリング仕様)
走行伝達装置 タイヤ(前/後) 205/60R15 89H
走行伝達装置 主ブレーキの種類形式 油圧真空倍力式 前/ベンチレーテッドディスク 後/ディスク
走行伝達装置 作動系統及び制動車輪 2系統式 前右1輪-後左1輪 前左1輪-後右1輪
走行伝達装置 制動力制御装置形式 プロポーショニング装置(スキッドコントロール装置付)
懸走行伝達装置 架方式(独立懸架) 前/ウイッシュボーン式 後/ウイッシュボーン式
走行伝達装置 スタピライザー形式(前/後) トーションバー式
  • エンジン出力表示には、ネット値とグロス値があります。「グロス」はエンジン単体で測定したものであり、「ネット」とはエンジンを車両に搭載した状態とほぼ同条件で測定したものです。同じエンジンで測定した場合「ネット」は、「グロス」よりも約15%程度低い値(自工会調べ)となっています。
  • 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。実際の走行時には、この条件(気象、道路、車両、運転、整備などの状況)が異なってきますので、それに応じて、燃料消費率が異なります。
  • 道路運送車両法による型式指定申請書数値

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