二輪製品ニュース
1977年5月12日
新発売
ホンダHAWK(ホーク)−II(CB 400T)
本田技研工業(株)は、長年つちかってきた高度のエンジン技術をもとに、新しい魅力を持つ中排気量2輪車を開発《ホンダ HAWK−II》として新発売いたします。
この〈ホンダ HAWK−II〉は、従来、このクラスでは満たせなかった、ハイウェイからラフロードまでの走行を余裕のある性能でこなす軽快な2輪車で、俊敏でワイドなスポーティさを兼ね備えた2輪車です。
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HAWK-II (CB 400T) |
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発売日 昭和52年5月25日
価 格 319,000円
(標準現金価格)
生産計画 6,000台
(輸出を含む月産)
〔製品の概要〕
高度な燃焼技術を駆使して、これまで量産車には採用されなかった、超ショート・ストロークの40馬力高出力エンジンを実用化。
(1) |
吸排気効率の良い3バルブ |
(2) |
2into1チャンバー、2マフラーの排気システム |
(3) |
確実な点火のためにCDI点火装置を採用 など、いろいろの新機構を取り入れ、リッター当り100馬力の強力なパワーを得ています。さらに、最適の走行バランスを得るために、重量の大きい部分を車体中央部に集め、オンロードからラフロードまで、あらゆる道路状況でも優れたハンドリング性能を備えています。 |
●余裕のあるハイウェイ走行
●軽快な都市内走行
●俊敏なラフロードの走破性
〈ホンダ HAWK−II〉は、これらを同時に兼ね備えたスポーティ車です。
〔特徴の詳細〕
《性能・機能関係》
〈エンジン〉
1.40馬力/9,500回転の高回転高出力エンジンです。
(1) |
内径は70.5mmと大きく、吸気効率のよいバルブ配列が得られ、高回転域(レッドゾーン10,000回転)までスムーズな吹き上がりが可能です。 |
(2) |
吸気ポートは2個。750ccバイクなみの大口径(32φ相当)強制開閉式2連CVキャブレターから、パワー・チャンバーのついた集合タイプの2into1チャンバー、2マフラーの排気システムまで、優れた脈動効果で鋭いレスポンスと、低中速域にも高いトルクが得られています。 |
(3) |
3バルブの採用などで慣性質量が少なく、フリクション(メカニカル・ロス)を減少させることにより、高回転にも追従できる超ショートストローク・シリンダーです。 |
2.2気筒特有の振動をバランサーで吸収し、騒音もおさえたサイレント・エンジンです。
(1) |
クランク軸に平行して左右対称位置にチェン駆動のバランサー・ウェイトを2個設置。クランク・シャフト、ピストンの往復運動慣性力に対し、反対方向に慣性力が作用するため、4気筒なみの振動です。 |
(2) |
駆動騒音の低減効果が大きいサイレント・カムチェーンを採用。2into1チャンバー、2マフラーの排気システム、大型 (5L)エアクリーナー・ケースなどの組み合わせで、吸排気音も減少しています。 |
3. |
始動性が良くメインテナンスの容易なエンジンです。 始動時にも、バッテリーの状態が気にならないCDI点火システムを採用。ポイントとカムを使い、遠心式ガバナーで進角させるのではなく、電気進角式CDIにより点火時期が狂わないうえ、常に強力な火花が得られ、高圧縮比に対して充分な着火能力を与えています。ACG(交流発電機)の発電容量も14.5Aと大きく、バッテリー上りの心配は殆んどありません。 |
〈フレーム〉
1. |
パワー・ユニットなどの重量物を車体中心部にまとめた、集中レイアウトによるライダーとの一体化で安定感ある操縦性です。 |
2. |
高い最低地上高(165mm)と、路面変化に対する応答性が良い新パターンの太く大きいタイア(前輪:3.60−19/後輪:4.10−18)で、ハイウェイばかりでなくラフロードも気軽に走れます。 |
3. |
剛性が高く、適度の柔軟性を持つため操安性が良く、メインテナンス・フリーのコムスター・ホイールをCB750FOUR−IIについて採用。 |
4. |
ハイウェイからラフロードまでを走る特性に合わせ、大型巾広のゆったりしたシートは、リラックスしたライディング・ポジションが得られています。 |
《取り扱い性と安全への配慮》
1. |
ハンドル中央部に設けたコンビネーション・スイッチは、使い易い両面タイプのキイです。 |
2. |
上級クラスなみ(50/40W 150φ)の明かるいヘッド・ライトを採用。 |
CB400T 主要諸元
全長(m) |
2.150 |
全幅(m) |
0.840 |
全高(m) |
1.180 |
軸距(m) |
1.390 |
最低地上高(m) |
0.165 |
車両重量(kg) |
181 |
燃費(km/L)(60km/h定地走行テスト値) |
36 |
登坂能力(tanθ) |
0.46 |
最小回転半径(m) |
2.2 |
エンジン形式 |
空冷4ストロークOHC 2気筒 |
総排気量(cc) |
395 |
内径×行程(mm) |
70.5×50.6 |
圧縮比 |
9.3 |
最高出力(PS/rpm) |
40/9,500 |
最大トルク(kg-m/rpm) |
3.2/8,000 |
キャブレター |
強制開閉CV式2連 |
始動方式 |
キック式・セルフ式併用 |
潤滑方式 |
圧送式・飛沫式併用 |
潤滑油容量(L) |
3.0 |
燃料タンク容量(L) |
14 |
クラッチ形式 |
湿式多板、コイルスプリング |
変速機形式 |
常時噛合式5段リターン |
変速機操作方式 |
左足動式 |
一次減速比 |
3.125 |
変速比 |
1速 |
2.733 |
2速 |
1.850 |
3速 |
1.416 |
4速 |
1.148 |
5速 |
0.965 |
最終減速比 |
2.312 |
フレーム形式 |
ダイアモンド式 |
懸架方式(前) |
テレスコピック式 |
懸架方式(後) |
スイングアーム式 |
キャスター(度) |
27°0′ |
トレール(mm) |
100 |
タイアサイズ |
(前) |
3.60S19-4PR |
(後) |
4.10S18-4PR |
ブレーキ形式 |
(前) |
油圧式ディスク |
(後) |
ロッド式リーディングトレーリング |
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