2020年7月27日(月)
SUPER GTシリーズに参戦する「TEAM KUNIMITSU(チーム・クニミツ)」の総監督を務める、高橋国光氏が文部科学省の「スポーツ功労者顕彰」を受章し、7月27日に文部科学大臣より顕彰を受けました。
この「スポーツ功労者顕彰」は、我が国のスポーツ振興に関して、特に功績顕著な者を顕彰するもので、過去には、2001年のロードレース世界選手権(WGP)250ccクラスでチャンピオンを獲得した故・加藤大治郎選手が二輪モータースポーツ界で初めて受章。2004年のトライアル世界選手権チャンピオン藤波貴久選手、2009年のWGP250ccクラスチャンピオンの青山博一選手らが顕彰されています。
高橋国光氏は、1958年に18歳で第1回全日本モーターサイクル・クラブマンレースに参戦し、本格的なレースキャリアをスタートすると、1960年にHondaのワークスライダーとしてWGPの250ccクラスへデビュー。翌1961年の西ドイツGPで日本人として史上初優勝を果たします。
その後、1965年に四輪レーシングドライバーへ転向し、1977年のフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)日本GP出場や、1985~87年の全日本耐久選手権3連覇など、長く日本のトップドライバーとして君臨します。
1992年には自らの名を冠した「チーム・クニミツ」を設立し、監督兼ドライバーをとしての活動をスタート。1995年のル・マン24時間レースでは、Honda NSX GT2を駆ってクラス優勝、全日本GT選手権でも勝利を挙げるなど、海外、国内を問わずに活躍しました。
1999年に惜しまれつつも59歳で現役を引退すると、監督業の傍らで日本自動車連盟(JAF)の理事や日本最大のレースシリーズSUPER GTの運営団体である株式会社GTアソシエイションの会長をそれぞれ10年以上務め、モータースポーツの発展に大きく貢献されました。
1961年 WGP西ドイツGP
1996年 全日本GT選手権
2018年 SUPER GTチャンピオン獲得
2019年 Honda世界選手権参戦60周年記念デモラン(MotoGPオランダGP)
高橋国光氏のコメント
高橋国光氏「この度は、スポーツ功労者顕彰という名誉ある素晴らしい賞を受章することができ、大変嬉しく誇りに感じております。思い出せば60年前、Honda、そして本田宗一郎と共に、『モータースポーツ』というフィールドで世界への挑戦を始めました。以来、皆と切磋琢磨をし、常に頂点を目指して活動してまいりました。そんな中、日本人として初めて世界で日の丸を揚げることができ、日本人であることをとても誇りに思った瞬間を今でも覚えております。今では日本国内でもモータースポーツの人気が高まり、SUPER GTなど市販車をベースにしたカテゴリーも世界で人気が高いと伺っております。日本のモータースポーツが、日本の車メーカーのよさを世界に知ってもらえるきっかけにもなっているのではないのでしょうか。
この度受章させて頂きました『スポーツ功労者顕彰』は、私だけが受章したとは考えておりません。これは、これまで私を支えてくださったすべての皆様で、受章をさせて頂いたと思っています。
これからも、モータースポーツの繁栄のお力となれるよう、引き続き精進して参ります。この度は誠にありがとうございます」