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Honda Racing SPECIAL RACE
2001鈴鹿8時間耐久ロードレース 4メーカー合同テスト
     
  2001年7月11日、12日、13日開催  
  11日 天候:晴れ / 気温:27.5℃ / コースコンディション:ドライ  
  12日 天候:晴れ / 気温:34.0℃ / コースコンディション:ドライ  
  13日 天候:晴れ、一時雨 / コースコンディション:ドライ(一時ウエット)  
     
     
  Honda勢好調、8耐5連覇に向けて確かな手応えを得る  
 
 
 
 

真夏の祭典、鈴鹿8時間耐久ロードレース(8月5日決勝)に向けての4メーカー合同テストが三重県鈴鹿サーキットで11日〜13日の3日間行われた。世界選手権ロードレース(WGP)からV.ロッシ、宇川徹、加藤大治郎が駆けつけた。スーパーバイク世界選手権(SBK)から岡田忠之、C.エドワーズも参加、他、玉田誠。桜井ホンダで参選する山口辰也、武田雄一らも入念なテストを繰り返した。

晴天に恵まれ8耐本番を思わせるような暑さとなった。トータルトップタイムはナイトセッションで記録した2分8秒024の井筒仁康(K)となるが、デイタイムのトップタイムは2分8秒462の加藤大治郎。トータルタイムでは加藤2番手。4番手エドワーズ、6番手に武田/山口、9番手ロッシ、13番手玉田、15番手宇川、18番手岡田となったが、Hondaは、3チーム共、ペアリングが2年目ということもあり、前年度のデータを有効に使い急ピッチでマシンセッティングを出し、次々にテスト項目を消化出来たことで大きな手ごたえを得て、テストを終了した。

 
   
■結果表(7月11〜13日)
POS RIDERS CLS MACHINE TIME
1 井筒 仁康 SB Kawasaki ZX-7RR 2'08.024
2 加藤 大治郎 SB Honda VTR1000SPW 2'08.462
3 吉川 和多留 SB Yamaha YZF-R7 2'08.600
4 C.エドワーズ SB Honda VTR1000SPW 2'08.637
5 辻村 猛 SB Yamaha YZF-R7 2'08.642
6 武田/山口 SB Honda VTR1000SP1 2'08.675
7 柳川 明 SB Kawasaki ZX-7RR 2'08.794
8 芹沢 太麻樹 SB Kawasaki ZX-7RR 2'08.844
9 V.ロッシ SB Honda VTR1000SPW 2'08.938
10 G.ラビラ SB Kawasaki ZX-7RR 2'09.017
11 A.ゴバート SB Yamaha YZF-R7 2'09.086
12 芳賀 紀行 SB Yamaha YZF-R7 2'09.095
13 玉田 誠 SB Honda VTR1000SPW 2'09.142
14 梁 明 SB Suzuki GSX-R750 2'09.156
15 宇川 徹 SB Honda VTR1000SPW 2'09.167
16 S.ジャイルス X-F Suzuki GSX-R1000 2'09.171
17 加賀山 就臣 SB Suzuki GSX-R750 2'09.221
18 岡田 忠之 SB Honda VTR1000SPW 2'09.396
19 北川 圭一 X-F Suzuki GSX-R1000 2'09.480
20 出口  修 X-F Suzuki GSX-R1000 2'10.129
21 西嶋  修 SB Kawasaki ZX-7RR 2'10.643
22 藤原 儀彦 SB Yamaha YZF-R7 2'11.477
23 沼田 憲保 SB Yamaha YZF-R7 2'11.820
24 高橋/中井 X-F Kawasaki ZX-9R 2'13.576
25 大西 敬紀 X-F Suzuki GSX-R1000 2'13.838
26 野田/酒井 X-F Honda VTR1000SP1 2'15.103
27 浜西/藤田 SB 2'15.636

鈴鹿8時間耐久に向けての4メーカー合同テスト前の10日はHondaのみのテストが行われ、そのテストに間に合わせ、ここでも7月8日のイギリスGPを終えるとWGP勢のロッシ、宇川、加藤はヘリコプターに乗り込み空港へ移動、日本に向けフライトし9日の夕方には鈴鹿入りした。また、全日本勢の玉田、山口、武田も合流。
10日のトップタイムは加藤で2分8秒884と早々に8秒台に突入絶好調を印象付けた。宇川も2分9秒113を記録し2番手。ロッシも8耐テスト初ながら2分9秒465とタイムアップし500からSBの乗り換えを難なくこなす非凡さに賞賛が集まった。

11日からはSBK勢、ライバルメーカーが加わり役者が揃う。
昨年の優勝ペア、宇川、加藤組は、前回の8耐テストの実績があることもあり、ライダーやメカニックの体調を考え、午前セッションはキャンセルし休養をとった。ロッシは、今回の8耐テストのみの参加ということもあり、朝から果敢な走行を繰り返した。
午後のテストから参加した加藤がデータイムでは2分8秒462でトップタイムとなる。3番手に武田/山口組、4番手にはロッシが8秒台にタイムを上げで食い込んだ。宇川は5番手となる。6番手には玉田が2分9秒389を記録し注目を集めた。全日本と8耐テストで使用しているタイヤメーカーが違っているため、いつものパフォーマンスを出すことが難しい状況でのタイムアップに賞賛が集まった。岡田8番手。エドワーズ11番手となった。
ナイトセッションは岡田キャンセル。玉田、宇川、加藤ともマシン確認に留めた。このナイトセッションで井筒(K)が2分08秒024を記録し11日のトータルトップタイムとなった。

12日は11日に比べ気温も上昇し8耐テストに相応しい天候となった。それぞれ、1時間30分の走行が4回あり入念なテストが繰り返された。6台のキャビンカラーのマシンがサーキットを駆け抜け存在を強烈にアピールする。
12日のトータルトップタイムは2分08秒051の秋吉弘亮(S/500)。3番手には武田/山口組が入り注目を集める。4番手加藤、6番手宇川、7番手エドワーズ、8番手ロッシ、12番手岡田。17番手玉田となった。
2日間トータルタイムでもHonda勢はペアライダーとの差が少なくトータルバランスに優れていることを証明し8耐5連覇に向けて大きな手ごたえを得た。
この日の午前中の走行で武田/山口組がテスト終了。12日の走行を終えロッシは帰国。宇川、加藤も8耐テストを終了した。
スズキもテスト項目を消化し鈴鹿を後にした。

テスト最終日。13日はHonda、ヤマハ、カワサキが残りテストを続行した。この日も暑い1日となり、昼にはスコールのような強い雨が降った。午後の走行には路面が濡れているところもあったが、強い日差しで乾きは早く、多くの時間をドライで走行することが出来た。Hondaは、スーパーバイク世界選手権から参加した岡田忠之とC・エドワーズが残り、タイヤテストを中心に果敢な走行を繰り返した。
玉田誠が走行終了30分前に宇川/加藤組の4番車で走行した。12日に発表された耐久世界選手権適用ルールにのっとり、3人での8耐参戦の準備ともとれる走行に注目が集まった。
この日、宇川徹は500、加藤大治郎は250に跨りテストを消化した。
13日のテストでは、エドワーズが2分8秒637までタイムアップ、2番手へと浮上。岡田は2分9秒396で10番手に留まった。

3日間トータルタイムでは井筒仁康(K)がトップ。加藤が2番手。4番手エドワーズ、6番手に武田/山口、9番手ロッシ、13番手玉田、15番手宇川、18番手岡田となった。あくまでも、これはテストであり、タイムアタックが出来た選手とそうではない選手がいるため、タイムだけでテストの結果を計ることは難しい。だが、Hondaチーム監督たちは、3チーム共、ペアリングが2年目ということもあり、前年度のデータを有効に使い急ピッチでマシンセッティングを出し、次々にテスト項目を消化出来たことで大きな手ごたえを得ていた。

 
 

宇川徹(Team CABIN HONDA / 15番手)
テスト優先だったのでタイムアタックが出来なかったのは残念でしたが、8耐テストはしっかり出来たと思います。きちんとロングランが出来たチームは他にないのじゃないのかな。ロングラン、タイヤテスト、ここでやらなければならないことは、全てこなし満足しています。
【8耐に向けて】 94年から8耐に出させてもらっているんだけど、ミスなく走り切れたレースは、全て勝っているんです。転倒再スタート9位というのが一度だけありますけど、2位とか、3位とかはないんですよ。だから、アクシデントやミスさえしなければ勝てる。8耐は、ミスをしないというのが1番重要で難しいこと。でも、僕と加藤なら、それが出来ると思う。今年も勝ちたい。勝ってHonda5連勝に貢献できたら最高です。

加藤大治郎(Team CABIN HONDA / 2番手)
前回の8耐テストでやり残したことを、しっかりとテストできたので良かったです。8耐に向けて自信が出来たと思います。
【8耐に向けて】 去年の8耐初優勝はとても嬉しかったですね。それまでは、悔しい思い出ばっかりだったけど、去年の優勝で、いろいろな悔しさが帳消しになったような気分でした。去年、勝つことは出来たけど、内容的には反省する部分もあるので、今年は、きっちりと戦って2連勝を飾りたい。その優勝がHonda5連勝だったらいい。少なくても、他のHondaチームに負けたくないので、頑張ります。

V.ロッシ(Team CABIN HONDA / 9番手)
エドワーズとのコンビも2度目だからセッティングも問題がないので重点的にタイヤテストを中心にしていた。3日間のテストはとても充実していたから、今年こそと思っている。
【8耐に向けて】 8耐を走ってみたいとずっと思っていて、去年、その願いが叶った。でも、僕はトップに出て転んでしまい、その後にエドワーズも転倒。結局、リタイヤに終わってしまった。でも、そのことで学んだこともあった。GPとは違って、ガンガン、攻めてはいけないということ。8耐は冷静さが求められる。だから、今年は、冷静にレース展開を見て最後まで走りきろうと思う。GPのHonda500勝も僕だったし、8耐の5連勝も僕だと嬉しい。だから、もちろん、目指すのは優勝。

C.エドワーズ(Team CABIN HONDA / 4番手)
13日にタイヤテストを含め残りのテストを終えたい。今年はペア2年目。ふたりのマッチングは最高だと思う。後は、当日、しっかり走るだけだ。
【8耐に向けて】 去年、リタイヤした時にロッシと握手をしながら、「来年は必ず優勝しよう」と約束したんだ。その約束を果たすために、僕もロッシも、今年の8耐を走るんだ。ふたりのコンビネーションはばっちりだし、きっと、大丈夫だと思う。8耐は速いだけでは勝てない。勝利の女神が微笑んでくれるといいんだけどね。8耐の表彰台はファンタスティックの一言、是非、その真中に立ちたい。

玉田誠(Team CABIN HONDA / 13番手)
全日本と8耐テストでタイヤメーカーが変わったことで戸惑いも大きく、自分の走りが出来るところまで乗り込めなかった悔しさが残りますが、今回は尊敬する岡田さんと一緒の仕様のバイクに乗れたことで、本当にいい勉強が出来ました。
【8耐に向けて】 バロスさんとは2年目のコンビになります。去年は、ダンロップだったのだけど、今年はミシュランでの走行ということで、テストを繰り返しました。まだ、特性を理解していない不安がありますが、しっかりと走りたい。8耐前哨戦の鈴鹿200qは勝つことが出来ました。全日本SBライダーとして恥ずかしくない走りがしたい。

A.バロス(Team CABIN HONDA / 今回のテストは不参加)
【8耐に向けて】 過去、Hondaで4回8耐に出ているけれど、2位2回、優勝1回が成績、去年は上手く行かなかったけど、今年は、これまでの8耐の中で1番勝てる可能性が高いような気がする。それだけ、しっかりとテストが出来ているし、自分も8耐を理解できているからね。いつも以上に自信があるんだ。

岡田忠之(Team CABIN HONDA / 18番手)
8耐参選はどうなるのかわからない状況ですが、参選するつもりでテストしています。タイヤテストが中心ですが、13日もテストを続け8耐決勝でいいパフォーマンスを発揮できるチームになるように力を尽くしたい。
【8耐に向けて】 8耐を走ることになるのかわかりませんが、テストは8耐に出るつもりでこなしました。例年になく、厳しい戦いになると思いますが、与えられた条件の中でしっかりと自分の仕事をしたい。

武田雄一(Team 桜井ホンダ / 6番手)
山口君とのペアは初めてなので、どうなるのだろうと不安もありましたがポジションもセッティングも違和感がないのでうまくやれそうです。8耐が楽しみです。
【8耐に向けて】 ふたりで力を合わせて上位進出を狙いたい。8耐は、何があるかわからないレースなので緊張感を持続して頑張りたい。トップ争いについて行き、チャンスを待つレースが出来たらいいなと思っています。

山口辰也(Team 桜井ホンダ / 6番手)
僕が桜井ホンダで走るのだから、なるべく武田君のセッティングで頑張って乗ろうと思っていました。でも、実際は違和感がなかった。いいレースが出来そうです。
【8耐に向けて】 僕にとってはトップ争いができるマシンで出る初めての8耐です。以前にも8耐に出たことがありますが、その時は、皆で完走を目指して楽しんだという感じだったので、初めて8耐に出るような気持ちです。テストの感触ではいいレースが出来そうです。