ヨーロッパにおける「Super Sport選手権」や、アメリカの「AMA
600 Super Sport」など、世界のロードレース界ですでに10年以上にもわたって大きな注目を集めている4ストローク600ccクラスのレース。各社からラインアップされる市販高性能スーパースポーツマシンのハイポテンシャルをそのまま活かし、改造範囲が少なくライダーの技量がストレートに反映されるレース展開は、これまでたびたび世界中のサーキットで白熱したシーンを生み出してきた。
ヨーロッパでは、このSuper Sport選手権で実力を磨き、実績と認知度を高めてスーパーバイクやWGPにステップアップしてくるライダーが目白押しとなっており、いまやヨーロッパではこのSuper Sport選手権のパドックは「将来の世界的トップライダーの宝庫」とまで呼ばれている。
また、AMAのSSはほとんどノーマルと言っても過言ではない厳しいレギュレーションによる、腕だけで勝負できるクラスとして有名で、スーパーバイククラスへの若手の登竜門としてだけではなく、4スト使いの有力ベテランライダーのいぶし銀の走りが楽しめるクラスとして、スーパーバイクを脅かす程の人気を博している。なにしろ昨年のAMA
600 Super Sportのシリーズチャンピオンは、あのケニー・ロバーツSrの次男であるカーティス・ロバーツ(H)。長男のWGP500タイトル獲得には遙かに及ばないが、天才ファミリーの一員として、着々とレーシングキャリアをステップアップさせているのだ。
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