第14戦 ベルギーGP

HRDテクニカル・ディレクター
西澤一俊のひとりごと 9月3日(月)





 アレジがなんとか6位入賞を果たしてくれて、とりあえずホッとしてはいます。バリチェロには抜かれたものの、ラルフ・シューマッハを最後までしのいで、ポイントを獲得しましたからね。でもよかったのは、そこまででした。
 まずトゥルーリのリタイヤ。5位入賞にすぐそこまで行っていただけに、本当に残念でした。異常な兆候が直前のテレメトリーに出ていましたが、それが直接トラブルに関係あるものだったかどうかは、もう少し詳しく調べないとわかりません。
 BARの2台は、レース当日になってちょっと慎重になってしまったようです。グリッドで雨がパラついたために、緊急にダウンフォースを増した。ところが結局レースはドライ路面だったため、ストレートが伸びませんでした。ビルヌーブの出足が悪かったのも、それが原因です。2ヒート目のスタートの際にそれを外しましたが、ジョーダンに行く手を阻まれた。

 フィジケラの今シーズン初表彰台が象徴するように、各チームは努力の手を緩めることなく、どんどん進化している。ルノーも夏以降、クルマ、エンジン双方がずいぶん良くなった。うかうかしているつもりはないんですが、本当に頑張らないと。
ムジェロテストでの成果は、両チームともに確かに出ている。でも具体的な結果がこれでは、それも声高には言えません。今回は早い段階でザウバーがいなくなって、もっとポイントを稼ぐチャンスだったんですけどね。

今週は次のイタリアGPに備え、同じムジェロでテストを行ないます。今回予選で投入したエンジンの発展型を、モンツァでデビューさせる予定です。名うてのエンジンサーキットですから、ぜひいい結果を出したいですね。