HONDA The Power of Dreams
HONDA The Power of Dreams
第11戦 イギリスGP
HRDテクニカル・ディレクター
西澤一俊のひとりごと
7月16日(月)
スタート直後の混乱がすべてでしたね。あれでオリビエと、そしてもっともポイント獲得の可能性の高かったヤルノが消えてしまった。なんとも言いようがないですね。これもレースだと思い込もうとしても、悔しさは消えません。
これまで予選での速さがレースに活かせないと言われ続けたジョーダンでしたが、ここでは初日から絶好調でした。特にヤルノは初日のフリー走行で、入念にタイヤの走りこみを行なった。あれで、レースセッティングでも行けるという感触を得たようです。
そして予選で、みごと4番グリッドを獲得。3番手も、十分射程距離だった。わずか100分の3秒差でしたからね。さらに決勝日午前のウォームアップで、2番手タイム。準備は万全だったわけです。残念としか、言いようがありません。
車体もエンジンも、改良の成果は十分出ています。それはBARも同じです。Hondaのアイデアがかなり入ったサスペンションも、今回からレースに本格的に投入しました。ハンドリングのキビキビ感が増したと、ドライバーの評価も上々です。そんなふうに、力は増している。でもなかなか結果が出ないんですね・・。
次のドイツGPに向けて、今週は両チームともモンツァでテストを行ないます。少ないダウンフォースの状態で、マシンとエンジンを煮詰めていきます。ホッケンハイムはモンツァと並んで、エンジンの全開率が60%以上と、全17戦中もっとも過酷なサーキットです。信頼性の確保はもちろんですが、パワーも全開で行きますよ。
ジョーダンは、今回の予選グリッドの再現を狙いたい。BARも、トップ10入りが目標です。そして今度こそ、実力に見合った結果を出したいですね。