第9戦 ヨーロッパGP

HRDテクニカル・ディレクター
西澤一俊のひとりごと 6月25日(月)





 残念の一言です。4台中3台が、マシンのトラブルが原因でリタイヤしてしまいました。
 フレンツェンは、トラクション・コントロールの問題があった。トゥルーリは、ギアボックスが焼き付いてしまった。パニスは、電気系のトラブルが原因です。それでギアボックスがおかしくなって、コーナリング中に2速にスタックしてスピンを喫した。

 前回のカナダから、トラブルが続いていますからね。チームと早急に、信頼性をどう確立するか話し合うつもりです。この後すぐにフランスGPが控えていますからね。非常に厳しい状況なんですが、とにかくファクトリーにマシンを戻して、できるだけのチェックをして、すぐにフランスに向かう予定です。

 ビルヌーブに関しては、タイヤのグリップがまったくなかった。前を行くジャガーを抜きたかったんですが、あの走りが精一杯でした。重い燃料を積んだ状態では、タイヤの磨耗がひどくなってしまった。あくまで結果論ですが、2ストップ作戦が正解でしたね。

 ジョーダンの2台は、ともに1ストップでした。特にトゥルーリは、今回はレースでもハイペースを維持していたし、あのまま行けば上位入賞はまちがいなかったんですが・・。

 カナダGPで立て続けに出たブレーキトラブルは、今回は大丈夫でした。とにかく最低限できることとして、1度出たトラブルは2度と出さないつもりでやってきています。BARが今回投入した空力パーツは、ドライバーからも好感触を得ている。進歩はしているわけですから、次のフランスではぜひ結果を出すつもりです。