MENU

HONDA

検索


第7戦 モナコGPの見どころ  5月21日(月) レポート:柴田久仁夫





 世界のモータースポーツの中でも最も華やかなレースといえるモナコGPが、今年も開催される。「抜けない」「予選で勝負が決まってしまう」「時代の遺物」「あまりに危険」などの批判にさらされてはいるが、現地の空気を吸い、レースを実際に間近で観た者は、必ずモナコGPの虜になってしまうだろう(筆者もその一人)。  ただし危険極まりないことはまったくその通りで、いつ観客席にマシンが飛び込んでもおかしくない。安全性のことだけを考えれば、FIA(国際自動車連盟)はとっくの昔にモナコGPをカレンダーから外している。しかしFIAを以ってしてもそれができないほど、モナコGPは特別なレースなのだ。

 このGPに勝つことは、ドライバーにとっても一つの夢である。昨年、デビッド・クルサードがついにその夢を果たした。現役ドライバーでは、ミハエル・シューマッハ、ミカ・ハッキネン、クルサード、そしてオリビエ・パニスの4名しか、ここでの優勝経験はない。世界チャンピオンのジャック・ビルヌーブを始め、他では何度も勝っているハインツ・ハラルド・フレンツェンやエディ・アーバインにしても、モナコには縁がない。
 確かに予選順位が勝敗を大きく左右することは間違いない。しかしここでは、運命の女神がレースを翻弄することもよくある。あわやアレジが優勝するかと思われ、結局はパニスが生き残った96年がそうだったし、92年のマンセル対セナ、93年のセナ対プロストのように、非力なマシンに乗ったドライバーが勝利したケースもある。
 マシンの性能以上に、ドライバーの集中力、精神力が問われるモナコGP。今年、ここに新たなウィナーが誕生するだろうか。バレンシアでのモナコGP用テストでは、ビルヌーブが最終日に最速タイムを出している。ニュータイヤとのマッチングが、かなりいいようだ。期待しようではないか。


「モナコサーキットのみどころ」
 TVで観るのと現場での観戦との印象が、もっともかけ離れたGP。それがモナコGPだ。F1マシンが市街地を駆け抜ける、それも観客のすぐ近くを。そのスリリングさは、現地に行かなければ決して味わえない。物価は高いし、チケットはすぐ売り切れてしまう。しかもチケット自体、全戦中一番高い。ただし思い切って現地に行ってしまえば、当日売りが手に入る可能性は高い。また最終コーナー上の絶壁上にある自由席は、格安の上にコースの3分の1ほどが眺望できる。壁にしがみついていなければならないが、楽しい観戦ポイントだ。ニースやイタリアのヴェンチミリアならホテルも空いているし、そこから電車で通えばよい。生涯で一度は行きたいGPである。


・開催地;モナコ公国市街地サーキット
・全長;3,370km
・周回数;78周
・2000年ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)1分19秒457
・2000年優勝;デビッド・クルサード(マクラーレン)