NSX、初のGT海外ラウンドで2-3位表彰台登壇
出場全5台共完走し、高い信頼性を実証

現地での声援を受け、序盤トップを快走する脇阪/金石組NSX
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NSXは、マレーシアで開催された、N-GT規定車両による初の海外レース「ジャパンGTフェスティバル・イン・マレーシア」に、通常のシリーズ戦と同様、4チーム/5台体制でエントリー。
予選は、脇阪寿一/金石勝智組(TAKATA 童夢 NSX)、中子修/道上龍組(Castrol無限 NSX)がフロント・ロウを獲得した。伊藤大輔/D.シュワガー組(Mobil
1 NSX)5番手、鈴木亜久里/土屋圭市組(ARTA NSX)8番手、飯田章/服部尚貴組(RAYBRIG NSX)13番手。
決勝日は、スタートを前に、昼過ぎに断続的にスコールが降り天候が心配されたが、強い日差しが回復。14時06分にスタートが切られた。飛び出したのはポールポジションの脇阪。2周目には予選5番手スタートのシュワガーも2番手に浮上。NSXの1-2態勢で序盤レースを周回し、4番手に鈴木、5番手に中子と続く。しかし、中子は10周目にスピンを喫しコースアウト。レースには復帰するものの、大幅に順位を落としてしまう。鈴木はスタート時のフライング判定により、10周目終了時点でピットイン。10秒間ピット出口ストップのペナルティを受け12周目の時点で10番手まで順位を下げる。一方、1-2態勢で走行する脇阪とシュワガーは順調に3番手以下との差を広げる。
28周目、まずシュワガーがドライバー交代のためピットインするが、ピット作業でタイムロス。続いて脇阪が29周目にピットイン。金石に交代しコースに復帰。各車ピットインの間に3番手まで浮上した飯田は29周目終了時点でドライバー交代を行なった。
そして終盤40周目、順調にトップを走行していた金石が、第11コーナーで痛恨のオーバーラン。戦列には復帰するがM.クルム(Castrol
NISMO GT-R)にトップを奪われてしまう。その後、金石は粘り強い走りを見せゴールまで2位を死守。3位にはピット作業のタイムロスから激しい追い上げをみせた伊藤が入った。鈴木/土屋組5位。飯田/服部組6位。序盤にコースアウトし再スタートした中子/道上組は10位まで追い上げチェッカーを受けた。
これにより、NSX勢は今シーズンのGTレース全戦で表彰台を獲得。シーズン後半に向け、貴重なデータを蓄積した。
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フロント・ロウ獲得のNSX
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2位脇阪/金石組(左)、3位伊藤/シュワガー組(右)
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脇阪 寿一(2位/TAKATA 童夢 NSX)
こんなレースもあるのですね。トップで金石さんにバトンタッチした時は完璧だったのですが……。金石さんもあのトラブルが無ければ絶対にトップでチェッカーを受けてたと思うし、残念ですけどしょうがないという気持ちです。次の全日本GT選手権ではぜひ優勝したいですね。
金石 勝智(2位/TAKATA 童夢 NSX)
クールスーツ(体温の上昇を冷却して抑える装置)のトラブルで、途中から意識が朦朧として、2位のチェッカーを受けるのがやっとの状態になってしまいました。
でも、このサーキットに来てくれたマレーシアのお客さんのあたたかい声援には感動しました。レース後の表彰台でもフラフラの状態でしたが盛り上がりが凄くて本当に嬉しかったです。またこのサーキットでレースをしたいですね。
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