ビルヌーブ6位完走!
BARホンダは、選手権単独5位に

シケインを抜ける6位のビルヌーブ
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鈴鹿サーキットでの日本GPで、ジャック・ビルヌーブが6位入賞。これでBARホンダは3戦連続ポイントを上げて、選手権単独5位に躍進した。レースは、ミハエル・シューマッハが優勝。ジョディ・シェクター以来21年ぶりに、フェラーリドライバーの世界チャンピオンが誕生した。

曇り空と鈴鹿の大観衆
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ジョーダン・無限ホンダは、ヤルノ・トゥルーリが13位。ハインツ・ハラルド・フレンツェンは油圧トラブルでリタイヤと、不本意な結果に終わった。
午後2時半のスタート直前には、重い雲がサーキット上空に垂れ込め、今にも雨が降り出しそうな天候だった。しかし結局路面はドライのまま、レースが始まった。9番手スタートのビルヌーブは序盤から中盤にかけ、いずれもシケインで2台のジャガーをパス。リカルド・ゾンタも、ザウバーやプロスト勢とバトルを繰り広げる。
後半30周を過ぎたあたりから、とうとう雨が降り始める。しかし本格的な降りにはならず、路面はかなり滑りやすくなっていたものの、この時点でのピットインでも全車がドライタイヤを選択した。ビルヌーブは前を走るラルフ・シューマッハにじりじりと迫り、プレッシャーをかけ続ける。その後ラルフは、コースアウトしてリタイヤ。ついにジャックは6位に上がり、そのままチェッカーを受ける。ゾンタも安定した走りで、18番グリッドから9位にまでポジションを上げて完走を果たした。
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懐かしのホンダF1マシンとドライバー
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クルマから降りるビルヌーブ
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J.ビルヌーブ(6位)
いろんなセットアップを試した結果、レース中のマシン挙動はずいぶん良くなったよ。バトンは十分射程距離内で、あのペースで行けばピット作業で十分前に行けるはずだったんだ。でもジャガーを抜きあぐねている内に、差が開いてしまったね。ただこの1ポイントは大きいよ。おかげでコンストラクターズ選手権単独5位に上がったし、4位のベネトンとは2点差しかない。ぼく自身もフィジケラと3点しか離れてないし、ぜひ最終戦のマレーシアでひっくり返したいね。
R.ゾンタ(9位)
予選に比べると、レース中のクルマのバランスの方が圧倒的に良かったよ。ニューエンジンのピックアップも素晴らしかった。ただスズカは、パワーに優れていても、なかなか前のクルマが抜けないサーキットなんだ。前がつかえてしまったら、パワーが発揮できないしね。でもいったん前が空けば、相当のペースで周回できた。
保坂武文 本田技術研究所 マネージング・ディレクター
まずチャンピオンになったミハエル・シューマッハに、心からおめでとうと言いたい。彼とハッキネンは、シーズンを通じて終始速く、今回も素晴らしいレースを見せてくれました。我々は入賞こそ果たしましたが、思ったような力が出しきれませんでした。ホンダを応援してくれた多くのファンの皆さんには、申し訳なく思っています。来年ここに戻ってきたときには、ぜひ彼らの期待に応えるつもりです。
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