ゾンタ8位完走
ビルヌーブは好グリッド活かせず、15位

一時は2位走行の速さを見せたビルヌーブ
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亡き父ジルの名を冠した地元サーキットで、ジャック・ビルヌーブは予選6番手のグリッドを獲得。チームメイトのリカルド・ゾンタも8番手タイムと、BARホンダにとっては今季最高の予選セッションとなった。
レースでは、ビルヌーブがまたもめざましいロケットスタートを見せてくれた。フレンツェン(ジョーダン・無限ホンダ)、ミカ・ハッキネン(マクラーレン)、バリケッロ(フェラーリ)の3人を抜いて、3位に躍り出る。さらに2位を行くクルサード(マクラーレン)が10秒ペナルティを受けたために、ミハエル・シューマッハに次ぐポジションを獲得。BARホンダ初表彰台への期待が膨らんだ。
ところが後半、大部分がすでにタイヤ交換を終えていた40周前後に、雨が降り始める。ちょうどビルヌーブらのピットインのタイミング。難しい判断が求められたが、ドライを履いてコースイン。しかし雨がいっそう強くなり、1周しただけでレインに履き替えるために、再度のピットイン。これで大きく順位を落としてしまった。
終盤は、ラルフ・シューマッハ、クルサードらと、雨中の激しいバトルを繰り広げた。だが10位走行中の65周目、クルサードをいったん抜いたもののブレーキをロックさせ、その前を行くラルフにからんでしまい、そのままレースを終えた。ゾンタは、粘り強い走りで8位完走を果たした。
優勝は、ポールポジションからスタートしたミハエル・シューマッハ。2位にもバリケッロが入って、フェラーリ1−2フィニッシュとなった。
ジョーダン・無限ホンダは、フレンツェンが35周目にリタイヤしたものの、ヤルノ・トゥルーリが6位に入賞した。
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ピットから出て行くリカルド・ゾンタ
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ガレージ内、コクピットのビルヌーブ
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J.ビルヌーブ(15位完走扱い)
今日の結果には、ほんとにがっかりしてる。スタートは完璧に決まったし、あのまま行けば素晴らしい結果が残せるはずだった。雨が降り始めてからも、マシンのハンドリングには全く問題はなかったしね。ところがピットと交信が出来なくなってしまって、結果的に誤ったタイヤ選択をしてしまったんだ。
R.ゾンタ(8位)
できるだけ給油のタイミングを遅らせる作戦だったから、忍耐強い走りを心がけた。最初のピットインでは、レインタイヤに履き替えたかった。でもエンジニアと交信が交わせず、ドライを履くことになってしまった。そのために再度ピットインを余儀なくされて、入賞の可能性は完全に消えてしまった。
保坂武文 本田技術研究所 マネージング・ディレクター
予選の速さを結果につなげなかったことは、本当に残念です。まあ、これもレースということなんですが。我々は、雨のレースについてもっと学ばないといけない。今回の失敗を徹底的に分析して、次回に活かしていくつもりです。そうして、トップ2にできるだけ早く追いつきたいですね。
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