ビルヌーブ、6位快走するも中盤リタイヤ
ゾンタは今季4度目の完走

今季最高6番グリッドを獲得したビルヌーブ
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前戦イギリスGPで2台ともにチェッカーを受けられなかった、BARホンダ。今回のスペインGPで、雪辱を期す。土曜日の予選では、ジャック・ビルヌーブが今季最高の6番グリッドを獲得。ポールポジションのミハエル・シューマッハに対しても1秒以内の僅差で、レースでの好結果に期待がかかる。
スタートは、前回のようなロケットスタートではなかったものの、1コーナーまでのバトルをしのいで、6位をキープ。その後、後ろから迫るハインツ・ハラルド・フレンツェン(ジョーダン・無限ホンダ)らとの差を保ちながら、21周目に予定通りのピットイン。ところがコースに出ていった直後、ジャックから「油圧系のトラブルらしい」という無線連絡。そして第6コーナーで自らマシンを止めてしまう。
リカルド・ゾンタは、17番グリッドからのスタート。セッティングの決まらないクルマと格闘しながら、終盤には8位までポジションを上げる。最後はミカ・サロ(ザウバー)のすぐ後ろまで迫る速さを見せたが、結局抜けないままにチェッカーフラッグ。しかし開幕以来5戦で4回完走と、抜群の安定感を見せた。
ジョーダン・無限ホンダは、4列目にフレンツェン、ヤルノ・トゥルーリの二人が並んでのスタート。粘り強い走りで、フレンツェンが6位入賞。チームに貴重なポイントをもたらした。トゥルーリは、12位だった。
優勝はミカ・ハッキネン。ミハエル・シューマッハとの接戦を制しての、今季初勝利だった。
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今季4度目の完走を8位で果たしたゾンタ
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カナダ国旗とグリッド
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R.ゾンタ(8位)
スタートがバッチリ決まって、一気に順位を上げることができた。2セット目のタイヤが合わなくて、一旦はペースが落ちたけど、終盤にはまたハンドリングが回復した。最後は1周1秒のペースでサロを追い上げたけど、間に合わなかった。予選がもうちょっとよかったら、入賞も夢ではなかったんだけどね。
J.ビルヌーブ(リタイヤ)
何が起きたのか、まったくわからなかった。突然スロットルの感触がなくなって、後ろから火が出始めたんだ。あのまま走れば6位入賞はまちがいなかったから、ほんとに残念だよ。以前に比べると、クルマはずっとよくなってる。今後もこのペースで開発を続けていきたいね。
C.ポラック マネージング・ディレクター
ジャックのリタイヤは、残念の一語だ。クルマはずいぶんよくなってるが、まだまだ信頼性の面を強化していかないといけない。リカルドは素晴らしいレースをしてくれた。特に終盤の追い上げは、十分賞賛に値するよ。
保坂武文 本田技術研究所 マネージング・ディレクター
エンジンに燃料を供給する圧力が急激に低下して、マシンが止まってしまいました。全てが順調だっただけに、今日のリタイヤは本当に残念です。リカルドは非常にいい仕事をしてくれました。セッティングがうまく決まらないという問題を抱えながら、終盤にはタイムをガンガン上げて、攻めの走りに徹していましたからね。両車ともに、3日間を通じてエンジンにはまったく問題はありませんでした。
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