ビルヌーブ、ギアトラブルで完走ならず!ゾンタは10位チェッカー
ジョーダン勢はそろって入賞を果たす

BARホンダとジョーダン無限・ホンダが並んだグリッド
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自国ドライバー、バリケッロがフェラーリに入ったことで大きく盛り上がった今年のブラジルGP。BARホンダも、開幕戦のダブル入賞に続いて、ここでも好成績が期待された。順調にマシンの仕上げが進み、予選トップ6入りを狙ったビルヌーブ。しかし2度のタイムアタックが赤旗中断にさえぎられる不運もあって、10番手が精いっぱいだった。チームメイトのリカルド・ゾンタは、ギアトラブルにもめげず、自身最高の8番グリッドを獲得する。
曇り空の下スタートした決勝。ゾンタとビルヌーブはグリッド位置の8位と10位のまま、周回。しかしビルヌーブはペースが上がらず、ズルズルと順位を下げていく。そして17周目に、自らマシンをコース脇に止める。原因は、ギアが3速に入ったままになってしまうトラブルだった。
その後、ゾンタにもトラブルが襲う。9位走行中の27周目、「ステアリングが利かない!」と無線連絡して予定外のピットイン。右前輪が弛むトラブルだった。修理に1分近く手間取って、再び出ていった時は最下位。しかしその後着実に周回を重ねて71周を走り切り、10位完走を果たした。
ジョーダン無限・ホンダは、ヤルノ・トゥルーリが2回ストップ作戦を敢行。素晴らしい速さを見せて、一時は4位まで上がる。その後、1回ストップのハインツハラルド・フレンツェンが前に出て、4位、5位のままゴール。ダブル入賞、そしてシーズン初ポイントを獲得した。
レースは、やはり2回ストップ作戦を取ったミハエル・シューマッハが逃げ切る作戦。バリケッロも後に続くが、エンジントラブルでリタイヤ。宿敵ハッキネンも、途中で戦線離脱する。シューマッハはそのままデビッド・クルサードを押えて、2戦連続勝利を上げた。
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エンジニアと協議中のゾンタ
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ガレージ内で全体ミーティングをするBARスタッフ
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R.ゾンタ(10位)
初めてのブラジルGPを完走で飾れて、こんなにうれしいことはないよ。でも期待したような成績が上げられず、応援してくれたみんなの期待に沿えなかったのは本当に残念だ。序盤を走るうち、前輪のひとつから奇妙な振動が出始めた。それで予定より早くピットに入ったんだ。コース復帰後も、数周の間はギアが入りにくいトラブルに悩まされた。その後は順調に走れたけど、遅れを取り戻すことはできなかった。でも完走したことは、大きな収穫だよ。
J.ビルヌーブ(リタイヤ)
序盤のうちからギアボックスに異常を感じてた。でも何とかゴールまでは持つだろうと思ってたんだ。ところがそのうちギアが入らなくなって、オシマイさ。決勝まではトラブルフリーで、ハンドリングも良かったし、ポイント獲得は間違いないと思ったんだけどね。
保坂武文 本田技術研究所 マネージング・ディレクター
シーズン序盤でのわれわれの目標は、とにかく信頼性を確立することでした。しかし今日はそれが達成できず、非常にがっかりしています。信頼性の確立なしに次のステージに進むことは、ありえません。今週のテストで、ここブラジルで出た問題点をすべて洗い出すつもりです。
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