カストロ・ネベスがポールtoウィンでホンダ4連勝!
2位ド・フェラン、3位フランキッティでホンダ表彰台独占!

今季3度目の優勝となったカストロ・ネベス
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2000年FedExチャンピオンシップ第16戦は、アメリカ西海岸、カリフォルニア州モントレーにあるラグナセカ・レースウェイのロードコースにて開催された。
予選9月9日(土)
金曜日の予選ではエリオ・カストロ・ネベスがコースレコードとなる67.722秒をマークしてトップ。2番手は67.823秒をマークしたチームメイトのジル・ド・フェラン。また3番手には68.48秒でダリオ・フランキッティが入り、ホンダ・ターボV8エンジンがトップ3。
翌土曜日の最終予選は、やや風が強くなったために路面に砂埃が浮き、また路面温度も上昇。結局上位3番手のタイムを更新するものは誰も現れず、ホンダのワンツースリーが確定。ホンダはこれで4戦連続フロントローとなり、今季9度目、通算成績では49回目のポールポジション獲得。エリオ・カストロ・ネベスにとって今季3回目のポールポジションだ。前戦の優勝者ポール・トレイシーは68.898秒で13番手、中野信治は最終予選で約0.6秒タイムを更新したものの70.164秒で22番手、11列目からのスタートとなった。

ペンスキーの2台によるフロントロー
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決勝9月10日(日)
朝のうちは雲がかかっていた空も、決勝が始まる昼頃にはすっかり晴れわたり、カリフォルニアらしい青空が広がった。午後12時、83周の決勝レースがスタート。序盤は、ポールポジションから絶妙なスタートを決めたエリオ・カストロ・ネベスを筆頭に、ジル・ド・フェラン、ダリオ・フランキッティとホンダ・ターボV8勢がレースをリードする。
大きなアクシデントもなく、27周目あたりから各マシンが最初のピットストップを行い始め、レースリーダーのエリオ・カストロ・ネベスも28周目にピットイン。エリオ・カストロ・ネベスはトップをキープしたままコースに復帰するが、J.モントーヤが2位に上がり、ジル・ド・フェランとダリオ・フランキッティは3位と4位に後退してしまう。
レースも中盤に突入した46周目、R.モレノとA.タグリアーニがほぼ時を同じくしてスピン。これでフルコースコーションが出されると、各マシンは2度目のピットへと向かう。トップグループのホンダ勢は無事にコースへ復帰したが、2位で入ったJ.モントーヤはトラブルで後退。終盤を前にホンダのワン・ツー・スリーが復活した。
54周目にグリーンフラッグが振られレースが再開すると、トップ3のホンダ勢はその後も安定したラップタイムを重ね、後続の追従を許さない。結局ポールポジションからスタートしたエリオ・カストロ・ネベスが、83周のうち81周をリードするという圧倒的な強さを見せて優勝。前戦のウイナー、ポール・トレイシーに続く今季3勝目を挙げた。

2位を獲得、ポイントリーダーとなったド・フェラン
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2位にジル・ド・フェランが入り、チーム・ペンスキーが今年2度目のワンツー達成。これでジル・ド・フェランはドライバーズ・ランキングにおいて堂々のトップに踊り出る。また3位にはダリオ・フランキッティが入ったことで、ホンダ・ターボV8は今年初めての表彰台独占を成し遂げた。
一方、予選13位からスタートしたポール・トレイシーは、フルコースコーション下でのピットインを含め、徐々に順位を上げて後半に9位までポジションアップ。ところが最終ラップに痛恨のスピンを喫し、順位を落としてしまう。最後は11位でフィニッシュし、貴重なチャンピオンシップポイントを獲得した。
また22番手からスタートした中野信治は、最初のピットストップを済ませた時点で18位までポジションアップ。しかし45周目に突然ターボブーストが下がり、緊急ピットイン。クルーが懸命に修復を試みるも、致命的な排気系のトラブルのためレース続行を断念、26位でレースを終えた。
ホンダは第13戦から破竹の4連勝で、今シーズン8勝目。通算優勝回数も53回と更に伸ばした。さらに、今回ポールポジションと最多リードラップを記録して取得可能な最大ポイントである22ポイントを獲得。表彰台も独占となったためにマニュファクチャラーズ・ランキングにおいて9点差が一気に逆転、トップ奪回に成功した。
次戦は9月17日にイリノイ州マジソンのゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイで開催される第17戦“Motorola
300”。ここは98年にアレックス・ザナルディが勝利を収めているコース。ホンダ・ターボV8エンジンの連覇を期待したい。

表彰台はホンダ勢ドライバーで独占
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H.カストロ・ネベス(優勝)
スタート直後から、今日はイエローの少ないレースになるような気がしたので、燃料を出来るだけセーブするように心掛けたんだ。レース中盤は何度か周回遅れに引っかかったけど、なんとかうまくかわすことが出来たよ。どのチームにとっても、ワンツー・フィニッシュは、そう簡単に出来るもんじゃない。でも今回はそれが出来て、とても嬉しいね。
中野 信治(リタイア)
いきなりターボのブーストが下がってしまったんですが、めったにないエキゾーストのトラブルで、リタイアするしかありませんでした。スタートからマシンは安定し、前を行くアドリアン(A.フェルナンデス)や後ろのマーク・ブランデルらとバトルしていただけに、このような形でレースを終えることはとても残念です。
朝香充弘HPD副社長
ホンダの関係者が大勢集まったこの“ホンダグランプリ”でワンツースリーを獲得し、みなさんに喜んでもらうことができてほんとうにうれしいですね。また、ジル(ド・フェラン)がランキングトップに上がり、われわれもマニュファクチャラーズランキングのトップを奪回することができました。この調子で残り4戦も戦いたいと思っています。
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