ホンダターボV8を駆るジル・ド・フェランが今期初優勝!
トレイシーは10位でフィニッシュ、ランキングトップの座を守る

記念すべき100勝目をあげたチームペンスキー
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FedExチャンピオンシップシリーズ第2戦は4月9日に予定されていたが、季節はずれの雪のため、決勝レースは約一ヵ月半延び、5月27日(土)に開催された。
予選:4月8日(土)
金曜日のプラクティスから好調なエリオ・カストロ・ネベスが19秒359で予選3番手グリッドを獲得した。以下、ここナザレスを得意とするポール・トレイシーが19秒362で4位、開幕戦でポールポジションを獲得したジル・ド・フェランが19秒391で5位を獲得。ダリオ・フランキッティは19秒695で14位。
決勝:5月27日(土)
降水確率が30パーセントと微妙な天候下、1時2分にグリーンフラッグが振られる。その直後、14番手スタートのダリオ・フランキッティがターン4でスピンしたため、即座にフルコースコーションとなる。フランキッティはインフィールドのウォールにヒットした際、リアウイングにダメージを受け、そのまま戦線離脱となった。

多くの観客でにぎわったナザレス
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7周目、グリーンフラッグが振られ、レースはスタート。序盤、予選1位のJ.モントーヤと2位のC.フィッティパルディがトップを争い、それをポール・トレイシーとエリオ・カストロ・ネベスのホンダV8勢が3位、4位で追う。
予選5番手からスタートしたのち、一時ポジションを下げたジル・ド・フェランは71周目、チームメイトのカストロ・ネベスをパスして3位へ浮上。その直後の72周目にパピスがターン2でスピンし、フルコースコーションが出されると、上位15台のマシン全てが続々とピットイン、この日最初のピット作業をこなす。2位で入ったポール・トレイシーは、迅速な作業により、トップでコースへ復帰するが、86周目の再スタートでJ.モントーヤがポール・トレイシーをパス、ポール・トレイシーは2位に下がる。
129周目に出されたグリーンフラッグの直後、M.ジョルダインJr.がスピン、真後ろにいたポール・トレイシーは、危うく難をのがれるが、失速して大きく順位を落としてしまう。
レースも4分の3を経過した158周目、T.カナーンがフルコースコーション中にピットイン、この時点で2位につけていたジル・ド・フェランがこの日初めてトップに立った。
167周目、グリーンフラッグが振られ、レースが再開した直後、ターン1でエリオ・カストロ・ネベスとM.ブランデルが接触。2台のマシンはコンクリートバリアへ激しく激突し大破。幸いドライバーに怪我は無かったものの、両者リタイアとなった。
195周目、2位をキープしていたR.モレノがターン3のウォールにコンタクト、レース終盤でフルコースコーションとなる。そしてチェッカーまで残り3周でグリーンフラッグ。最後はジル・ド・フェランがラストスパートで2位以下を振り切り、嬉しい今期初優勝。これでホンダV8エンジンは、このナザレスで3連勝、シリーズ通算47勝目となった。またこの優勝は、チームペンスキーにとっても記念すべき100勝目となった。中盤、周回遅れのスピンなどで後退を余儀なくされたポール・トレイシーは、その後もブラックフラッグペナルティを科されるなど、なかなか順位を上げられず10位でフィニッシュ。依然ポイントランキングトップをキープしている。
次戦は6月4日にウィスコンシン州ミルウォーキーの“ミルウォーキー・マイル”で開催される“Miller Lite 225”。
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今期初優勝を果たしたド・フェランの走り
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トレイシー10位ながらランキングトップをキープ
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G.ド・フェラン(優勝)
今日はいろいろなことが全てうまくいったという感じがする。僕もロジャー(R.ペンスキー)も過去に優勝を手にした経験はあるが、今回の勝利は、お互いにとって色々な意味で特別なものだと思う。この感激は言葉では言い表せないぐらい嬉しいよ。
朝香充弘HPD副社長
ペンスキーの100勝目をジル(ド・フェラン)が達成し、とてもうれしいです。厳しい展開となった今回のレースで、ペンスキーとジルは大変すばらしいレースをしてくれました。この勢いを持続し、マニュファクチャラーズタイトル獲得に向かって行きたいと思います。
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