ホンダターボV8勢、ポール・トレイシーが3位表彰台!
ルーキー、中野信治は初レースを8位完走、5ポイント獲得

ド・フェラン6位、フランキッティ11位、中野は8位
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2000年の記念すべき開幕戦は、今年で5回目となるホームステッド-マイアミ・スピードウェイで開催された。
予選 3月25日(土)
ジル・ド・フェランが見事に26秒を切る25秒942をマークし、ポールポジションを獲得した。エリオ・カストロ-ネベスも26秒268で8位。中野信治は26秒524で15位、ポール・トレイシーが26秒643で17位、ダリオ・フランキッティは26秒802で22位。
決勝 3月26日(日)
午後2時9分、グリーンフラッグが振られ、150周の決勝がスタート。
惜しくもスタートでJ.モントーヤに抜かれ、一時は5位まで順位を落としたジル・ド・フェランは、次第にペースを取り戻し、37周目には3位までポジションを挽回。そして50周目にピットイン。ここで1回目のタイヤ交換&給油を行う。その後、上位陣は次々にピットに入り、順位は大きく入れ替わる。
レースが落ち着いた58周目、ジル・ド・フェランはマシンが少なくなったコースで思い切りペースを上げ、見事にトップに立つ。予選17位と出遅れていたポール・トレイシーも、60周目にはなんと4位までポジションアップに成功した。
その後、ジル・ド・フェランは2位との差を考えながら、落ち着いたペースでレースをリード。ポール・トレイシーは前のマシンの脱落もあって3位をキープする。

8位で完走の中野信治
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99周目、ジル・ド・フェランはトップのまま、上位陣では最初に2回目のピットイン。ところがコースに戻った直後の102周目、スローダウンするマシンが出て、このレース、2度目のフルコースコーション。上位陣はここぞとばかりにピットに入り、素早いピット作業でコースに復帰。その結果、ジル・ド・フェランは6位に後退してしまう。
112周目に再スタートが切られたときにはポール・トレイシーがトップとなった。そのまま28秒台中盤のラップでレースをリード。このまま開幕戦優勝かと思われた141周目、周回遅れに前をふさがれ失速。このスキをM.パピスとR.モレノに抜かれ、3位に後退。ここから必死に前の2台を追ったものの、周回数が少なすぎて挽回には至らず、3位のままチェッカーフラッグを受けた。
予選15位からスタートした注目の中野信治は、序盤は慎重に周回を重ね、51周目に1回目のピットストップ。ここでフロントウイングを調整したのだが、それがピッタリと当たり、その後ペースアップ。12位から一つづつ順位を上げ、101周目に2度目のピットストップ。その後は8位のポジションをキープし続け、そのままフィニッシュ。見事にCART初戦で5ポイントを獲得した。
この他のホンダ勢は、ジル・ド・フェランが6位、ダリオ・フランキッティは11位、エリオ・カストロ-ネベスは電気系トラブルで9周リタイヤに終わった。
次戦は4月2日、ペンシルバニア州ナザレスの1マイルオーバル、ナザレス・スピードウェイで開催される。ポール・トレイシーの得意なコースだけに、活躍に期待したい。
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ポール・トレイシー3位入賞、表彰台に上がる
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新しいカラーリングになった、中野のマシン
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中野 信治(8位)
ミスしないように心がけてレースに臨んだ。スタート直後の混戦や周回遅れの処理、再スタートなど、いろいろ初めてのことが多かったが、それほどとまどったことはなかった。内容的にはまだまだのところがあるが、結果的にはまあまあだと思っている。1回目のピットストップのあとはトップグループと同じようなペースで走れたし、ジル・ド・フェランやC.フィッティパルディの後を追ったときに、周回遅れのかわし方などいろいろ勉強になった。今後のレースに活かしていきたいと思う。
P.トレイシー(3位)
チームにとって、この3位表彰台はとてもいい結果だと思う。このレースウィーク中、ずっとマシンのハンドリングが決まらず苦しんでいたからね。今日はチームが本当に見事なピット戦略を立ててくれた。周回遅れに引っかからなければもっと良かったが、これもレースだよ。
朝香充弘HPD副社長
優勝できなくて残念でしたが、ジル・ド・フェランとポール・トレイシーがレースの半分ぐらいリードしてくれて、速さと信頼性のあるところは証明できたと思っています。ただこのレースで勝つためにはピットインのタイミングや周回遅れの処理など、うまくやらなければいけないことがたくさんあるんですね。もっともっとエンジン開発を進めて、がんばっていきたいと思います。応援よろしくお願いします。
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