ホンダホームページへ
モータースポーツへ
INFOSへ

 
Individual Trial World Championship
INFOS_LOGO


2000 トライアル世界選手権シリーズ

第9戦 イタリア

2000年 7月1〜2日開催
天候:晴れ時々曇り/晴れ  気温:20℃/25℃
観客:3,500人/9,000人

 
シリーズランキング 前のレース 次のレース INFOS INDEX
 
     

DAY1 藤波貴久、36秒差で優勝を逃す
DAY2 ランプキン総合減点僅か3点で圧勝


2日目に優勝を果たしたランプキン

第1日目
フランス大会で史上初めての4年連続世界チャンピオンとなったドギー・ランプキン(モンテッサ−ホンダ)が、一転表彰台を逃し5位となった。ランプキンの表彰台脱落は、ドイツ大会に次いで今シーズン2度め。ドイツでも、ランプキンは5位だった。優勝したのはアルベルト・カベスタニー(ベータ)だった。藤波貴久はカベスタニーと、クリーン数もすべて同点で、結果、競技時間の短いものが勝利とするルールで2位となった。タイム差、わずか36秒だった。

盛大なオーガナイズで運営されたイタリア大会であるが、設定されたセクションは今年の傾向どおり、世界選手権にしてはとてもイージーなものだった。簡単なセクションほど、ささいなミスが命取りになる。つまり精神戦となるわけだ。

セクションごとの結果を見れば、世界選手権クラスのライダーにとっていかにセクションが簡単であったかが伺える。ランプキンは1ラップ目に2つの5点を出してしまい14点となる。1ラップ時点ではコロメがたったの1点でトップ。コロメがもっとも精神集中できたライダーだった。続いてフレイシャ(ガスガス)が3点。藤波とカベスタニーが6点、コボス7点と続いた。

2ラップ目に入って、ランプキンは追い上げを見せた。2ラップ目のランプキンはたったの1点で消化する。しかしそれはもうそれでも、1ラップ目の結果は致命的だった。

コロメは2ラップ目の第2セクションでクラッシュ。この5点でみすみす優勝を逃す結果となる。さらにコロメは、最終セクションでも1点のミスをおかしてしまった。

藤波は2ラップ目を3点という素晴らしいスコアで消化したが、4点で追い上げてきたカベスタニーと同点、しかもクリーン数、各スコアがまったく同じ点数だったので、競技時間の研鑽により優勝が決まることになったのだ。藤波はまたしても、惜しいところで優勝カップを手にすることができなかった。

第2日目
2日目。あまりにイージーなセクション設定にライダーたちが抗議し、計5つのセクションに難度を上げる変更があった。この変更によって、確かに下位のライダーにとっては難度は増したが、トップライダーにとってはさほど変化はなく、試合はこの日も極端な神経戦となった。

試合は、スタート直後から前日に優勝したばかりのカベスタニーとランプキンのトップ争いとなった。1ラップ目の途中結果は、ランプキンが僅か1点!そしてカベスタニーが2点。3位は5点のダビデ・コボス(シェルコ)と続いている。藤波貴久は第8セクションで5点をとってしまい、1ラップの減点は8点で4番手となっている。藤波とランキング2位争いをしているコロメは10点で、藤波に続く5番手だ。

ちょっとのミスが順位に大きく響く。精神戦が続く2ラップ目、2連勝も夢ではないカベスタニーに乱れが見られた。第12〜14セクションでたて続けに失点してしまう。このセクションまではランプキンと同じくトータル3点で来ていたのだが、ここで優勝の可能性を失ったカベスタニーだった。

一方のランプキンはミスすることなく、計3点のままゴールした。カベスタニーは、それでも合計12点で2位に。藤波貴久が18点で3位に続いた。4位に入ったスティーブ・コリー(ガスガス)は、土曜日のスタート前にプラクティスエリアで大クラッシュした際のケガの心配をはねかえしての入賞となった。

両日共に表彰台に登った藤波の走り
2日目の表彰式、ランプキン(中)、3位藤波(右)

第1日目
D.ランプキン(5位)
1ラップ目のミスはもう取り返しがつかなかった。世界選手権がこれほどイージーなセクションであってはならない。観客達にとって、だれもがクリーンして行くばかりで、僕らももてる力を発揮できないままだ。

藤波 貴久(2位)
セクションが簡単過ぎるほどだった。体力的にはまったく疲れはないけど、精神的にとても疲れました。ここまで簡単なセクションが続くと集中力を維持するのはとても難しい。2位の結果に不満はないけれども、結果的にわずか1分程度の時間差で優勝を逃したことは悔しいです。

M.コロメ(3位)
世界選手権とは言いがたいイージーセクションだった。主催者の問題というよりも、FIMの問題だと思う。自分にとっては2ラップ目のクラッシュが敗因のすべてだ。

第2日目
D.ランプキン(1位)
勝てたことはもちろん嬉しい。しかし、今回のセクションはおそらく観客達にとって退屈なものだったに違いない。2日目にセクション変更をしたとは言え、難易度にたいした変化がなく残念だった。

藤波 貴久(3位)
セクションに変更があって多少はましになりましたが、世界選手権としてはあまりにも易しすぎることに変わりはないです。1ラップ目の第8セクションで5点をとってしまい、これではランキング2位争いをしているコロメに負けてしまう、と焦りましたが、結果的にコロメの上に入れて、表彰台に登れたので嬉しかったです。

M.コロメ(6位)
朝一番の第1セクションで5点をとってしまったこと、さらに2ラップ目の12、13セクションで5点をとったことが敗因です。イージーセクションではこういったミスが致命的なのです。

     
 

 

  トライアル世界選手権 第9戦 結果表  

| DAY 2へ |
■DAY 1
POS RIDER MAKER LAP 1 LAP 2 PEN. CLE. TOTAL
1 A.CABESTANY BETA 6 4 0 26 10
2 T.FUJINAMI MONTESA HONDA 7 3 0 26 10
3 M.COLOMER MONTESA HONDA 1 10 0 25 11
4 M.FREIXA GAS-GAS 3 11 0 23 14
5 D.LAMPKIN MONTESA HONDA 14 1 0 25 15
6 D.COBOS SHERCO 7 11 0 22 18
7 M.JUSTRIBO MONTESA HONDA 10 12 0 16 22
8 J.PASCUET GAS-GAS 16 8 0 18 24
9 S.COLLEY GAS-GAS 17 7 0 17 24
10 A.RAGA GAS-GAS 11 14 0 17 25
11 K.KUROYAMA BETA 13 14 0 20 27
12 A.BILBAO MONTESA HONDA 11 17 0 16 28
13 J-M.ALCARAZ MONTESA HONDA 13 16 0 18 29
14 B.CAMOZZI GAS-GAS 16 16 0 15 32
15 J.HINDREN GAS-GAS 22 16 0 14 38
16 D.RE DELLE GANDINE MONTESA HONDA 16 24 0 14 40
17 D.BOSIS MONTESA HONDA 23 17 0 12 40
18 J.MANZANO SHERCO 21 23 0 12 44
19 T.TANAKA BETA 18 28 0 15 46
20 S.CONNOR MONTESA HONDA 29 24 0 14 53
21 S.DELLIO MONTESA HONDA 34 24 0 8 58
22 A.NILSSON GAS-GAS 36 27 0 11 63
23 S.LEON MONTESA HONDA 34 41 0 6 75
24 M.FARINA MONTESA HONDA 35 42 0 6 77
25 J.GARCIA BETA 48 35 0 5 83
26 J-M.SAEZ MONTESA HONDA 46 43 0 6 89
27 A.MAZZOCCHIN GAS-GAS 46 43 0 5 89
28 V.BAUCE BETA 49 40 0 3 89
29 I.ESCALERA GAS-GAS 45 45 0 3 90
30 G.EYRIES SHERCO 46 44 0 3 90
31 T.BLAZUSIAK MONTESA HONDA 51 40 0 5 91
32 F.LENZI GAS-GAS 42 39 12 8 93
33 X.LEON GAS-GAS 44 54 0 4 98
34 M.ORIZIO BETA 50 49 0 2 99
35 J.BETHUNE GAS-GAS 61 40 0 3 101
36 J.SVOBODA MONTESA HONDA 55 48 0 4 103
37 E.CHENTRE GAS-GAS 48 50 6 4 104
38 F.BOCHET BETA 58 46 0 3 104
39 D.CUERDO GAS-GAS 62 44 0 2 106
40 D.MAURINO GAS-GAS 51 56 0 1 107
41 D.DANDRES MONTESA HONDA 67 58 0 1 125
42 V.BELTRAN SHERCO 65 61 0 0 126
43 M.PIAZZA BETA 66 61 0 0 127
44 J.MONNIN MONTESA HONDA 69 65 0 0 134
45 F.MINUZZO MONTESA HONDA 69 65 0 0 134
46 E.MOLTENI BETA 71 67 0 0 138
47 F.CRESCENZI BETA 67 73 12 0 152
R A.TOGNACCINI BETA 69 67
 
| DAY 1へ |
■DAY 2
POS RIDER MAKER LAP 1 LAP 2 PEN. CLE. TOTAL
1 D.LAMPKIN MONTESA HONDA 1 2 0 28 3
2 A.CABESTANY BETA 2 10 0 24 12
3 T.FUJINAMI MONTESA HONDA 8 10 0 23 18
4 S.COLLEY GAS-GAS 11 7 0 18 18
5 M.FREIXA GAS-GAS 16 4 0 19 20
6 M.COLOMER MONTESA HONDA 10 11 0 22 21
7 D.COBOS SHERCO 5 16 0 19 21
8 A.RAGA GAS-GAS 15 10 0 17 25
9 J.MANZANO SHERCO 13 20 0 16 33
10 M.JUSTRIBO MONTESA HONDA 20 14 0 14 34
11 J-M.ALCARAZ MONTESA HONDA 22 14 0 14 36
12 K.KUROYAMA BETA 20 17 0 17 37
13 J.PASCUET GAS-GAS 14 24 0 13 38
14 B.CAMOZZI GAS-GAS 26 12 0 12 38
15 A.BILBAO MONTESA HONDA 29 12 0 14 41
16 D.RE DELLE GANDINE MONTESA HONDA 28 18 0 13 46
17 J.HINDREN GAS-GAS 25 27 0 14 52
18 T.TANAKA BETA 36 29 0 9 65
19 S.DELLIO MONTESA HONDA 30 35 0 9 65
20 A.NILSSON GAS-GAS 42 25 0 10 67
21 F.LENZI GAS-GAS 47 28 0 5 75
22 S.CONNOR MONTESA HONDA 30 46 0 8 76
23 S.LEON MONTESA HONDA 41 36 0 5 77
24 J.GARCIA BETA 42 38 0 4 80
25 T.BLAZUSIAK MONTESA HONDA 39 41 0 4 80
26 J.BETHUNE GAS-GAS 36 45 0 7 81
27 J-M.SAEZ MONTESA HONDA 44 40 0 9 84
28 X.LEON GAS-GAS 49 50 0 4 99
29 F.BOCHET BETA 49 51 0 3 100
30 V.BAUCE BETA 51 49 0 2 100
31 D.MAURINO GAS-GAS 50 51 0 3 101
32 I.ESCALERA GAS-GAS 46 55 0 3 101
33 M.ORIZIO BETA 46 56 0 3 102
34 E.CHENTRE GAS-GAS 54 49 0 4 103
35 D.CUERDO GAS-GAS 54 52 0 2 106
36 A.MAZZOCCHIN GAS-GAS 57 52 0 4 109
37 J.SVOBODA MONTESA HONDA 54 58 0 0 112
38 V.BELTRAN SHERCO 60 59 0 2 119
39 D.DANDRES MONTESA HONDA 62 64 0 0 126
40 E.MOLTENI BETA 62 66 0 2 128
41 F.CRESCENZI BETA 68 67 0 0 135
42 F.MINUZZO MONTESA HONDA 69 67 0 0 136
43 M.PIAZZA BETA 66 71 0 0 137
44 J.MONNIN MONTESA HONDA 66 73 0 0 139
45 A.TOGNACCINI BETA 69 73 0 0 142
R D.BOSIS MONTESA HONDA 43
R M.FARINA MONTESA HONDA 59
DNS G.EYRIES SHERCO

 

無断転載を禁止します。