DAY1 モンテッサ−ホンダが表彰台を占める
DAY2 黒山が無敵のランプキンを破って勝利を得る

文句なしに連勝を続けるランプキン
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第1日目
連戦連勝、圧倒的強さのランプキンは、また第6戦ドイツ大会第1日目を制した。ランプキンのトータル減点は38点であるが、今シーズン、ここまで多い減点数をとった大会はなかったので、今大会がいかに難しいセクションだったかが想像できよう。
大会の朝まで天気は良かったのだが、ライダー達がスタートする頃から雨が降りだした。セクションが難しかったのは、この雨のせいだった。
オブザーバーの判定はとても厳しいものだった。特に5点の判定がきつい。例年のことだが、ドイツ大会のオブザービングは特に厳しくとる傾向にある。
1ラップ目トップに立ったのはやはりランプキン。一度も5点をとることなく減点15で回った。そして難しい第3セクションで5点をとった藤波が20点で2番手で追う。そして3番手に続くのは24点のコロメ。
2ラップ目に入り、ランプキンはやや集中力を欠くミスもおかしたが2ラップ目を23点で消化し、コロメもランプキンと同スコアの23点で2ラップ目を終える。藤波の2ラップ目は25点だった。結局合計38点のランプキンが優勝を決め、2位に45点の藤波、3位に47点のコロメと、モンテッサ−ホンダが表彰台を独占。4位には、スペインのフレイシャ(ガスガス)、5位に日本の黒山健一(ベータ)と続く。

2日目、3位になったコロメ
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第2日目
主催者は、前日の結果を見て、セクションのいくつかを簡単に設定しなおした。日曜日も、雨が降ると予想したからだ。しかし雨は降らず、競技中のほとんどは明るい太陽に見守られることになった。
ただし、競技の最後にふたたび雨が降った。ほとんどのライダーはすでにゴールした後だったが、何人かのライダーには深刻なコンディションとなっていた。その中に、ランプキンも含まれていた!
第1ラップでは、ランプキンはやや集中力を欠いているように見えた。その結果、セクションテープを切ってしまったりもした。天候の回復で簡単なセクション設定となったこの日、5点減点はかなりの致命傷だ。1ラップ目、ランプキンは4位から追いあげを強いられた。
トップは、コロメの5点、黒山(ベータ)6点、藤波の7点、そして8点のランプキンと、この4人によって争われた。これにコリー(ガスガス)とカベスタニー(ベータ)が10点で続く。しかしコリーは、第5セクションでマーカーを壊したという5点の宣告を不服として競技後抗議を提出、結局これが認められたから、結果的にコリーは黒山と同点の2位に位置していたことになる。
2ラップ目に入って、トップライダーの多くが10セクションをトライしているころ、雨が降り始めた。あとからトライするライダーには、相当のハンディとなる。最後にセクションをまわっていたランプキンは、自身の1ラップ目のスコアを挽回するチャンスを、ここで失ってしまったのだ。ランプキンは2ラップを8点で終え、優勝どころか表彰台をも逃す5位で試合を終えた。コロメは第9セクションで減点5を喫し、勝利への道を自ら閉ざしてしまった。
黒山は、このチャンスを確実に自分のものとし、今年初めての勝利を飾ったのだった。2位は晴れてプロテストが通ったコリー。コロメはそれでも最後の表彰台を得ることができた。藤波はコロメに2点多い減点で、4位。この4人が、王者ランプキンを破った4人となった。
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中央がランプキン、2位藤波(左)3位コロメ(右)
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1日目、2位になった藤波貴久
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第1日目
D.ランプキン(1位)
昨日までセクションはとても易しいものに見えていた。しかし今朝の雨で状況は一転。5点にならず3点で抜けることは割と楽なんだが、クリーンを出すのはとても難しかった。
藤波 貴久(2位)
セクションはきつく、さらにツルツル滑って難しい。オブザーバーの判定も厳しかった。しかし、今日のセクション傾向はとても好きなタイプです。
M.コロメ(3位)
先週のチェコ大会と比べれば、セクションは難しくなったから自分としては良い試合運びができたと思う。しかし1ラップ目のミスが最後まで響いてしまった。
第2日目
D.ランプキン(5位)
今日はセクションが簡単すぎた。それに15セクションで、私がミスをリカバーしようとしているまさにその時、雨が降ってきた。今回の結果は、単に不運のもので、心配はしていない。
藤波 貴久(4位)
雨が降る前にゴールしようとして、たくさんの小さなミスを犯した。2ラップ目の点数が悪いが、それは、ちょっと急ぎ過ぎたからだ。
M.コロメ(3位)
2ラップ目の9セクションの減点5で、今日はすべてを失った。セクションが余りにも簡単すぎたんだ。
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