エドワーズは、今季6度目のPPから完全勝利!
事実上のシリーズチャンピオン確定!

1/1位の完全勝利で事実上のチャンピオンを決めたエドワーズ
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ワールドスーパーバイクでは初開催となるオシャーズレーベンで第12戦 ドイツラウンドが開幕された。エドワーズは、チャンピオンシップポイントでトップにいるものの、2位の芳賀と20ポイント差になっているため今回のレースでポイント差を広げることに闘志を燃やしていた。「ここは、タイトなコーナーが多く、スペインのアルバセテに少し似てるかな。とにかくうまくやれるはず」と自信を見せる。また、アッセンで今季ベストリザルトを残したスライトは、「1997年にテストをしたことがあるから、トラックの感じは分かっているし、セットアップにも役立つと思う。」と余裕を見せていた。

グリッド上のエドワーズ
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予選初日は、エドワーズ3位、スライト4位で終了した。エドワーズは、「もう少し苦しむかと思ったけど、ここは抜き所も結構あるし、今日はギアを試して、5速でも6速でもうまくいった。明日はもっといい結果が出ると思うよ。」と自信を覗かせる。スライトは、「ここのサーキットは好きだから、今日はいい感じだった。決勝は、タイヤに厳しくなると思うけどどのライダーも同じだからね。もっと早く走れるように必死にがんばっているよ。」と貪欲な姿勢で取り組んでいた。
スーパーポールでファステストラップを叩き出し、エドワーズは2戦連続、今季6回目となるポールポジションを獲得した。「明日はかなりハードなレースになると思うし、まずはスタートと1コーナーがレースを左右しそうだ」と闘志満々。スライトは、「スタートで多少リスクを背負うことになるけど、ミシュランタイヤはコースに合っている。心配してないよ。」と語っていた。
第1レースは、エドワーズがスタートからトップを譲ることなくゴールに向かった。レース序盤、2位にはキリがつき、再三エドワーズに迫るものの、キリは順位を下げていった。その後、第2集団にいたラビッラ、ベイリス、柳川、スライトがエドワーズを追いかけたが、エドワーズは独走態勢を築いていき、2位に入ったラビッラに5.6秒差をつけ第1レースを制した。激しい3位争いを制し、3位にはベイリスが入った。4位に柳川、5位にスライトの順。スライトは一時7位を走行も2周で5位に浮上する粘りのレースを展開し、5位に入った。
第2レースも、第1レースに続き、エドワーズはすぐに集団を飛び出し、後続を引き離した。ベイリスが、キリ、芳賀、ラビッラ、柳川らを率いて第2集団を形成し、エドワーズを追いかけるが、追いつくことはできなかった。第1レース同様3位争いのバトルが激しく展開されたが、ベイリスが2位を死守、柳川が3位に続き、ラビッラ、芳賀、キリの順でゴールとなった。スライトは、12周目にジャンプスタートでストップアンドゴーのペナルティを取られ、結局リタイヤとなった。
28周で戦われた決勝は、エドワーズが、第1レース、第2レースとも5秒近い差で他を圧倒した勝利となった。エドワーズは、チャンピオンシップポイントでも2位芳賀に52ポイント差をつけた。芳賀は最終戦の前に予定されているドーピング問題の裁定を待っている状態だが、現時点では、エドワーズが最終戦を待たずに、自身初めてのワールドスーパーバイクのタイトルを手にすることになる。

ポディアムで喜びのエドワーズ
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第1レース
C.エドワーズ(1位)
チームにとても感謝している。先週のアッセンでのレース後、オシャーズレーベンで勝つためにマシンのセッティングを懸命に詰めてきた。ミシュランもコースに合ったタイヤを提供してくれ、いいスタートも切れた。まず第1レースに勝ててうれしい。
A.スライト(5位)
タフなレースだった。トップ10に入ったときには、リアタイヤを使い切っていてそこから上がるのはとても大変だった。レース終盤、コーサとキリをパスするチャンスをうかがい、5位に入った。レース開始後の最初のコーナーで何人かのライダーが転倒したが、自分がそのそばにいたこともあり、序盤でポディアムへのチャンスを失ってしまった。第2レースでいいスタートが切れれば、結果はついてくると思っている。
第2レース
C.エドワーズ(1位)
この喜びをなんと表現していいか分からない。この1年、ジェットコースターに乗っているような感じだったが、最後にこの結果で本当にうれしい。カストロールホンダチームとVTRに感謝している。第2レースは集中力が切れることなく最後まで走れた。タイトルは、最終戦前まで確定しないが、今日のこの結果、この勝利がタイトルにつながることを信じている。
A.スライト(リタイヤ)
自分自身としてはジャンプスタートはしていない。ビデオテープを見てみたがわずかにラインをオーバーしたかどうかという感じで、微妙な判定だ。レース自体は、第1コーナーで行き場を失ったが、その後バトルをしてチームからペナルティの指示を受けるまでは6位のポジションにいた。表彰台に上がれず恥ずかしい気持ちでいっぱいだ。
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