F.ボレー、2/1位の総合優勝で、M.ピションに18ポイントのリード
第14戦目にしてチャンピオンシップのリーダーを獲得

リーダーとなったF.ボレーの走り
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第14戦ルクセンブルクは、今年5回目のトリプルクラス開催。会場のフォルケンダンジェは、首都ルクセンブルクから北に約30キロ程、ハード路面のナチュラルサーキット。しかし一旦晴れれば、路面はコンクート。そして雨が降ればツルツルと滑り易く、難しいコンディション。昨年に250/500ccのダブルクラスが行われた時には、カチカチのコンディションとなり路面グリップが失われるライダーが多かった。今年は、主催者がコースを1mも掘り起こして土の中にチップを混ぜるなどの大改修を行い、状況はかなり良くなっている。F.ボレーは、体調・マシンともに好調で、練習から上位のタイムをマーク。予選で4番手の2分14.054秒からのスタートとなる。トップは前戦ベルギーで優勝したY.デマリア(ヤマハ)の2分13.009秒、2番手にP.クーパー(ハスクバーナ)の2分13.364秒、3番手がM.マスキオ(カワサキ)が2分13.905秒、そしてボレーの後にM.ピション(スズキ)の2分14.102秒。また、この会場は昨年にボレーがチャンピオン獲得の手応えを掴んだというサーキット。
ヒート1
スタートを3番手前後で飛び出したボレーは、オープニングラップから全開。1ラップ目のトップはホールショットを奪ったフェデリッチ、J.コピンズ(スズキ)、マスキオ、そしてボレーが4番手、ピションと続く。12分後、リードはフェデリッチ、そして2番手争いがコピンズとボレーのサイドバイサイドで展開するが、ボレーがミスして5番手に後退してしまう。しかしボレーの追撃は続き、何と20分後には再び3番手に浮上して2番手のコピンズにジリジリと迫る。残り3ラップにコピンズを捕らえてパスしたボレーは2番手でゴール。またポイントリーダーのピションは、中盤までボレーに続き5番手、しかし残り3ラップ目にマシントラブルでリタイア。1位はフェデリッチ、2位にボレー、3位にコピンズがゴールした。
ヒート2
序盤のリードは、ヒート1でもホールショットを奪ったフェデリッチ、そしてG.クロカード(ホンダ)、コピンズ、ピションと続き、ボレーはスタートで12番手と出遅れる。しかしボレーは、オープニングラップに数台をパス、1ラップ目には8番手で周回、続く4ラップ目にピションをパス、そして5ラップ目にもコピンズをパスして、あっと言う間に3番手まで浮上、更にリーダーのフェデリッチが転倒となり、ボレーは一気に2番手となる。リーダーはクロカード、そしてボレーとホンダコンビ。しかしボレーの背後にP.バイラーが急接近して、3番手に後退となった。中盤はクロカード、バイラー、ボレーのトップ3のデッドヒートが続くが、バイラーがミスして後退。ボレーは再び2番手からトップのクロカードにジリジリと迫り、残り8分前後にパスしてトップに出ると、残り6ラップをリードしてゴール。2/1位となったボレーは総合優勝、そしてクロカードも7/2位で総合2位とホンダライダーがワン・ツーを飾った。またボレーのトータルポイントが370、ピションが352となり、18ポイントのリードでランキングトップに出る。
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総合優勝のボレー(中)と総合2位クロカード(右)
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ポイントリーダーとなったボレーと監督のカスパー
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F.ボレー(2位/1位)
ヒート1は、今年初めてのグッドなスタートだったと思う。コピンズに迫った後に3回も転倒してしまったので2位のゴールは、まあ悪くはないと思っている。いまチャンピオンシップのリーダーとなったが、まだレースは終ってはいないし、それに誰がチャンピオンとなるかもね。残り2戦も勝利を挙げていくよ。
G.クロカード(7位/2位)
ヒート1はバッドスタートで、1ラップ目は18番手からの追い上げとなった。ヒート2では、いいスタートが切れて中盤をリードしたが、終盤にはちょっと疲れが出てボレーにパスされてしまった。あと残り2戦、ベストなレースを展開していこうと思っている。
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