藤波貴久、ダブルスコアの圧勝!

第1セクションをトライ中の藤波
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全日本選手権トライアル第3戦関東大会から3週間後、全日本選手権は第4戦北海道大会を迎えた。
北海道上川郡和寒町「わっさむサーキット」のモトクロスコース周辺に合計10個のセクションが設けられ、これを5時間で3ラップする。土の斜面に人工的に大岩が配置されているのだが、水分の含んだ土が岩の上に乗ると極端に滑るのである。
朝のうちは雨が降り、グリップの悪いセクションに選手たちは苦戦していたが、2ラップ目に入る頃にはすっかり好天になり、セクションが乾き易しくなっていった。
藤波貴久(ホンダ)と黒山健一(ベータ)のトライと共に、観客達はセクションを移動して息を呑み観戦する。そんな中、藤波が1ラップ目の第3セクション入り口の意外なイージーミスで5点を失った。一時は黒山優勢かと思わせたが、1ラップ目の最終セクションで黒山が5点、対する藤波がクリーンしたことで、藤波が12点でトップに立った。
2ラップ目になると藤波が第1セクションで2点をとっただけで、その他のセクションをすべてクリーン。たった2点でラップを終える。黒山は2ラップ目を6点で終えたので、その差はさらに開いていった。
3ラップ目も藤波のテクニックは冴えわたっていた。第7セクションで1点をとっただけて、3ラップ目をたった1点でゴール。3ラップ合計15点で競技を終えた。
黒山は3ラップ目を9点で終了し、合計30点。藤波にダブルスコアの差で2位が決定した。
3位は合計56点の小川友幸(ベータ)、4位は合計58点の田中太一(ベータ)、5位には68点の三谷英明(ホンダ)、6位は74点の野崎史高(ベータ)と続いた。
今回の結果でランキングポイントは藤波と黒山が計74ポイントの同点で並んでいる。
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表彰式、優勝藤波貴久(中央)
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藤波のみが、最終セクションを3ラップ共クリーン
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藤波 貴久(優勝)
1ラップ目、第3セクションの入り口でいきなり5点になってしまい、今日はダメかな? とすごく落ち込んだんです。でもなんとか気持ちを落ち着けるように努力しながら走ったところ、1ラップ目の最終セクションで黒山健一選手が5点をとって、僕はそこをクリーン。その時から自分自身に弾みがついた気がします。2ラップ目はミスすることなく2点で回り、さらに最終ラップは1点で回ることができました。今回で黒山選手と同ポイントで並びましたね。気を抜くことなく次回にのぞみたいと思います。
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