玉田が今季2勝目!4台参戦のチームキャビンホンダは
伊藤2位、岡田4位、山口7位、加藤は惜しくもリタイヤ

ポールポジションから優勝の玉田、左には伊藤、岡田
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全11戦で争われる全日本も最終戦を迎えた。伊藤、山口に加え、世界GPを戦い終えた岡田や加藤も駆けつけ、チームキャビンホンダは、4台体制で勝利を目指す。木曜日には、特別フリー走行が行われるが雨。伊藤が転倒してしまうが幸いケガはなかった。金曜日のフリー走行では、玉田に次いで加藤が2番手につけ、期待を集める。土曜日の予選、激しいアタック合戦が繰り広げられた。最終的に上位7位まではレコード更新した。だがラスト2分、転倒などがあり黄旗が提示され、アタックのタイミングを逃し、加藤、山口などはポジションを上げることが出来なかった。玉田がポールポジションを獲得、僅差で伊藤2位、岡田3位、加藤9位。山口11位となる。

グリッドの岡田
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決勝朝のウォームアップで岡田が激しく転倒、マシン大破、胸を強打し心配されたが、メカニックが懸命にマシンを修復しグリッドについた。レーススタート直後、北川(S)が転倒、そのあおりを食って加藤は出遅れる。好スタートを切った伊藤は2ラップ目にトップ浮上、レースをリードする。だが、なかなか独走体制に持ち込むことが出来ない。数珠繋ぎのトップ集団は激しい競り合いを見せながら周回を重ねた。
スタート出遅れた玉田が2位争いを制してポジションアップ。伊藤の背後に迫る。玉田は3コーナーで伊藤に襲い掛かりトップ浮上、レースをリードするが、18ラップ目、伊藤が再び前に出る。だが、玉田は伊藤をぴたりとマークしながら周回を重ねた。最終ラップに玉田が伊藤の前に飛び込む、伊藤もトップ奪回のチャンスを探しながら玉田の背後に迫るが、玉田は逃げ切り優勝。
玉田は金曜のフリー走行から、予選、ウォームアップ、決勝もトップと完璧なレースウィークを過ごした。伊藤は無念の2位。3位に追い上げた芳賀(Y)が入り、岡田がセカンド集団で、セットアップをすることなく跨ったマシンで懸命の走りを見せながら4位でチェッカー。山口は7位。期待を集めた加藤はエンジントラブルでリタイヤとなってしまった。
注目のチャンピオン争そいは、予選でのケガを押して参戦した井筒(K)が、タイトルを決定した。伊藤はランキング4位。山口は9位でシリーズを終了した。
S−NKは出口(ヨシムラ)がトップ、2番手となった鶴田(K)がシリーズチャンピオンを獲得した。3番手にはB.パークス(モリワキ)が入った。
250はレース序盤、青山の転倒に中冨が巻き込まれ、青山はリタイヤ、中冨は再スタートするもののトラブルを抱えピットイン、リタイヤとなった。スタートから飛び出しトップに立ち、自分の走りを貫いた嘉陽が初優勝を飾った。2位に亀谷、3位に初表彰台獲得の酒井が入った。
125は追い上げに追い上げた加藤と小山(Y)が同着でチェッカー。写真判定で加藤が優勝、2位小山となった。3位に柚木。シリーズチャンピオンは小山で、17歳の史上最年少チャンピオン記録を樹立した。
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シャンパンファイトの伊藤(左)、玉田(中)
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スタートを待つ伊藤
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伊藤 真一(スーパーバイク/2位)
スタートがうまくいって、そのまま逃げるレースがしたかったのですが、逃げ切れなくて玉田とのバトルになってしまった。最後まで優勝を狙ったが、届かなくて残念。今シーズンは、アッという間に過ぎたような気がします。ですが後半戦に調子を上げて終われたことは、来年につないでいけると思うので、来年は今年以上の走りがしたい。
岡田 忠之(スーパーバイク/4位)
朝にフリー走行で胸を強く打って、そこが苦しかったが、メカニックやスタッフが短い時間の間にマシンを修復してくれたことに答えるためにも全力で走った。今季、最後のレースだったので勝って終わりたかったが、それができる状況を作ることが出来ずに残念。来年はWSBでチャンピオンになり、4ストロークGPとなったときに、再びGPに復帰できるように頑張りたい。
山口 辰也(スーパーバイク/7位)
ほんの少しだけど、決勝中に自己ベストを更新することも出来たので収穫もありました。満足する結果を残せないままにシーズンが終わってしまった。この悔しさをはらすためにも、オフはしっかり走りこんで来年に備えたい。

ファンにサインをする加藤
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加藤大治郎(スーパーバイク/リタイヤ)
タイミングを逃し予選順位を上げることが出来ず、3列目スタート。レース序盤に北川さんの転倒の影響で遅れ、追い上げのレースでしたが、それでもトップを目指して頑張ったのですが、トラブルでピットイン、レースをしたという実感がないままに終わってしまって不完全燃焼です。日本のファンの前で走るチャンスを大事に出来ず、すみませんでした。来年はこれまで以上に頑張ります。
小野監督
後半戦に来て、表彰台に上がることが出来たことが収穫。今後、オフにやらなければならない課題がはっきりと把握できました。シーズンオフにそこまで改善して、しっかりと来年につなげていきたいと思っています。1年、ご声援、ありがとうございました。
青木拓磨助監督
伊藤さんは最後まで、勝ちにこだわる走りを見せてくれたと思う。来年は、常にトップグループに入るレースができるように頑張りたい。
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