今季初勝利を目指すが山口7位、伊藤はリタイヤ

スーパーバイク、7位の山口
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全日本後半戦突入の第6戦。チームキャビンホンダは、8耐勝利で証明されたVTR1000SPWの速さと強さを、全日本でも示そうと意気揚々とスポーツランドSUGOに乗り込んだ。全日本勝利に向け、チーム一丸となって勝利を目指す。だが、なかなかリズムに乗れないままスケジュールが進んだ。事前テストから、タイヤとのマッチングに悩む伊藤は、思うようにペースが掴めない。山口は、ここSUGOで開催されたWSB、他、ライバルが参戦した8耐など、走行の機会がなかったが、リズムに乗り、ペースを上げるライバルたちとの差を詰めようと、懸命の走りを見せる。伊藤も山口も自己ベストを更新、1分30秒台前半のタイムを叩き出す。だが、ライバルたちの仕上がりがよく、伊藤は1分30秒005で予選6番手、2列目、山口は1分30秒005で9番手、3列目と厳しいスタートを強いられる。
決勝で、飛び出したのは芹沢(K)、それを追う、梁(S)、北川(S)、辻村(Y)、井筒(K)、伊藤、吉川(Y)、加賀山(S)玉田、山口が数珠繋ぎのトップ集団を形成してファーストラップをクリア。激しく順位を変えながら馬の背に突入、ポジションアップを虎視眈々と狙う伊藤に加賀山が追突、そのあおりで、玉田に伊藤がぶつかり、3台が転倒。玉田は、再スタートするが、伊藤、加賀山は、そのままリタイヤとなってしまう。このアクシデントからトップ争いは5台となり、6位吉川、7位山口は、すこし離されることになってしまう。ここから、山口は順位を上げようとするが、ポジションは変わらず、そのままチェッカーとなった。
優勝は、ポールトウウィンを決めた梁、2位には、北川。3位には芹沢が入った。玉田は、最後尾に落ちながらもトップ争いと変わらぬペースで追い上げ、最終的には8位となり、底力を示した。
250は、今季3勝目を目指す中冨が予選3番手から、ホールショットを奪いレースをリードする。2番手には亀谷(Y)、3位には稲垣がつけ、3台のトップ争いとなる。稲垣は、亀谷を捕らえ2番手に浮上するが、転倒、悔しいリタイヤとなってしまう。その後、トップ争いは、中冨、亀谷に絞られた。中冨は、トップを守り、最終ラップに突入、最終シケインで亀谷に並ばれるが、それを抑え、トップでチェッカーを受け、嬉しい3勝目を挙げた。
125は、復活を賭ける小野がポールポジションからスタート。15台のトップ争いがコンマ差にひしめく争いの中で、菊地との熾烈なバトルを最後に制し、92年最終戦SUGO以来、8年ぶりの優勝を飾り完全復活をアピールした。
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山口と青木拓磨助監督
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グリッドでスタートを待つ伊藤
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山口 辰也(スーパーバイク/7位)
事前テストから順調にタイムを上げ、調子を上げることが出来たと思っていたのですが、決勝では、最後はペースが落ちてしまいました。コンスタントにタイムをキープすることが課題です。8耐で、宇川さんや加藤さんは、データをたくさん残してくれたので、それを今後、生かせるように頑張っていきたいと思っています。
伊藤 真一(スーパーバイク/リタイヤ)
ペースを上げて、トップ争いに追いついていこうと思った時にアクシデントで、自分では何が起きたのかわからなかった。どうすることも出来ませんでした。後半戦の流れを決めるレースとして、大切に考えていただけに残念です。
小野監督
ふたりとも、自己ベストを更新して、頑張っていてくれただけに残念な結果です。伊藤は、避けられないアクシデントでした。山口は、VTR1000SPWで走る、初めてのSUGOながら、いい感触を掴めたと思います。今回の経験は、今後に生かしていきたいと考えています。
青木拓磨助監督
レースは、アクシデントで、伊藤さんは残念な結果になりました。山口は他のライバルに比べ、走行時間が少ないにもかかわらず、初めてのSUGOで頑張っていたと思います。チームとしては、今後、ライダーがもっと走りやすいマシン造りを考えていきたいと話し合っています。
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