猛攻を見せ、伊藤、3位表彰台
無念、山口、序盤リタイヤ
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グリッド上の青木拓磨助監督と伊藤真一
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2戦連続表彰台に上がった伊藤(右)
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全日本ロードレース選手権第5戦が栃木県ツインリンクもてぎで開催された。事前テストは、曇り。金曜日フリー走行、土曜日予選と雨。決勝は曇りというコンデションとなり、ライダーにとってはリズムの掴みにくいレースとなった。
伊藤は、事前テストからタイヤ選択に頭を悩ませ、マシンとのマッチングがうまくいかず、納得できるタイムを出し切れないまま終了する。もてぎを「大好きなコース」という山口は、地道にテストを消化しながら、手ごたえを感じていた。雨の予選では、伊藤、山口ともまずまずの手ごたえを得て、伊藤は予選4番手。山口は6番手を獲得、グリッドに付いた。昨年の第5戦もてぎでは、伊藤は優勝。山口も「やれそうな気がする」と語り、ふたりは自信を胸にグリッドに付いた。
だが、2ラップ目、転倒した北川(S)のマシンに行く手を塞がれた山口は転倒リタイヤ。伊藤は、初めて履くタイヤとマシンのマッチングに悩みながらもセカンド集団の7番手から猛攻、2番手芹沢の背後に迫る追い上げで、大きな見せ場を作った。最終的に僅差の3位で表彰台に登った。
250は、今季250に参戦を開始したばかりの弱冠18歳の青山博一が、全日本初優勝を独走で決め喝采を浴びた。125は、優勝候補の仲城、菊池が前回に続き、接触転倒でトップ争いから脱落する展開。トップに立った藤岡を最終ラップに柚木伸介がパスし2連勝を飾った。250、125は、ホンダ勢が表彰台を独占した。

ピットアウトする伊藤
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伊藤 真一(スーパーバイク/3位)
事前テストから、タイヤテストを繰り返していたが、納得できるものを見つけることが出来ずに、決勝では、初めてのタイヤをトライすることを選択。慎重にコンスタントに、100%の力を出すレースをした。なんとか、芹沢くんを捕らえようとしたが、届かず残念。3位に満足することは出来ないが、鈴鹿8時間耐久に向け、新しいスペックのエンジンをテストすると聞いているし、8耐では、ミシュランユーザーが増え、いいデータを取ることが出来ると思うので、8耐で3度目の優勝を飾り、残りの全日本に向かいたい。
山口 辰也(スーパーバイク/リタイヤ)
ウエットからドライへと変わった決勝、序盤は慎重に、追い上げる作戦だったが、北川さんが目の前でスリップダウン。横を向いたマシンに突き刺さるように、ぶつかり、転倒してしまった。どうすることも出来ないアクシデントだった。もてぎは、好きなコースで、やれると思っていたので、走りきることが出来ずに、残念です。次のレースまでには、時間があるので、自分を鍛える時間にあて、仕切り直し。後半戦は、トップ争いに絡むレースをしたい。
小野監督
これまでの5戦で、ウイークポイントが見えて来た。何をしなければならないかが、ハード面でわかったことは収穫です。そこを埋めていくことで、勝つことが出来るはずです。8耐仕様のエンジンテストで、手ごたえが掴めたら、今後の全日本にも投入して行きたい。8耐は、チームにとって、大きな意味を持ちます。全力でトライし、いい結果を残し、後半戦につなげて行きたい。
青木拓磨助監督
伊藤選手は、ぶっつけ本番でのタイヤ選択という難しい状況ながら、素晴らしい追い上げを見せてくれたと思います。山口選手は、自信を持っていましたし、ここに賭ける意気込みが強かっただけに残念。次の全日本には、ふたりに、余裕を持って走ってもらうことが出来るように、チーム一丸となって、バックアップしたい。
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