驚異的な追い上げを見せ、伊藤真一表彰台
山口は、6位でチェッカー
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TVインタビューを受ける伊藤(右)と山口(左)
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スーパーバイク表彰台の伊藤(右)
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8耐の前哨戦と言われる鈴鹿200km。事前テストから伊藤は、レースを想定してロングランをこなし、大きな手応えを得ていた。山口も自己ベストタイムを更新し、自信を深めていた。だがフリー走行は晴れたが予選は雨。雨が得意の山口は5番手と上位に食い込む。スーパーバイク勢の中で、唯一ミシュランタイヤを履く伊藤は、入念なタイヤテストを重ねながら8番手。
心配されていた天気もスタート前には完全に回復、暑いくらいの日差しとなり、事前テスト時よりも路面温度が上昇。タイヤ選択が鍵を握ることになった。200kmは、給油、タイヤ交換などのピット作業があり、そのピットインのタイミングで、大きくレースの流れが変わる。チーム力を試されるレースでもあり、ホンダチームは、ピットワークの練習をこなし、万全のバックアップ体制を整えた。
だが、スタート時に伊藤のマシンは、トラブルで出遅れてしまう。1周目の通過順位が12位。そこから怒涛の追い上げを見せ、トップ争いに迫る。ピットインで、素早いピットワークでチームは伊藤を送り出す。伊藤は追撃する中、追いつくが届かず3位でチェッカー。山口はタイヤの選択ミスから、思うようにペースが上がらず苦戦するが、6位でレースを走りきり、貴重なポイントを得た。トップ争いを繰り広げていた玉田は、イレギュラーのピットインが2度あり、12位でレースを終えた。武田もVTR1000SPWキット車で9位と健闘した。
250は9台ものトップ争いとなり、目まぐるしく順位が変わった。その中で、レースをリードしたのは中冨、得意のシケイン突っ込みで、鋭いライン取りを見せ、最後の最後に競り勝ち、嬉しい2勝目。
125は、仲城、菊池、柚木のトップ争いから仲城、菊池が接触転倒、ふたりともリタイヤ。柚木が独走で初優勝を飾った。

グリッド上の伊藤
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伊藤 真一(スーパーバイク/3位)
スタートのトラブルで、追い上げのレースになってしまいましたが、なんとか勝てるチャンスがあると思い走っていた。ただ路面温度が上昇したことで、事前テストのデータが使えず苦戦しました。次のもてぎまでには、マシン、タイヤ、自分と総合力を上げ優勝を目指したい。
山口 辰也(スーパーバイク/6位)
事前テストで確認が出来ていたタイヤを履いたのですが、条件の違いから性能を出し切れませんでした。でも確実に上向いていると実感できるので、次回得意のもてぎで頑張ります。
小野監督
予選の強い雨の影響で路面状況が想像以上に悪かったため、好調だった事前テストと同じように走ることが出来なかった。ですが8耐に向けてのいいデータを収集ができたことは大きな収穫です。今日のレースを生かしたい。
青木拓磨助監督
伊藤選手はスタートが遅れてしまいましたが、そこからの追い上げがすばらしく、表彰台までたどり着いたのは、ライダーの頑張りだと思います。山口選手は、セットアップが詰め切れていないことが響いたのだと思う。次回は気持ちよく走れるようにバックアップしたい。
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