マディコンディションの中、熱田孝高が3位入賞
ヒート2は250cc、125ccともに中止

1周目のスタックから猛然と追い上げた熱田
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土曜の夜から降り始めた雨が一向に止まず、コースは全周にわたって超マディなコンディションとなった。そのため、125は25分+1周、250は20分+1周に短縮して行われたが、上り勾配やS字カーブでは、滑りやすく深い泥のため、スタックするライダーが続出。ライダーもマシンも泥だらけで、ゼッケンの判別が困難になったので、フィニッシュジャンプ上にシケインを設け、一時停止のうえ周回チェックが行われるという、異例のレースとなった。
ヒート1終了後、暫定リザルトに対し、正式に抗議を申し立てるライダーも現われた。選手会からはレースを中止する要望が出され、後にヒート2の中止が正式決定された。
●250ヒート1
元木(S)がホールショットを取ったが、オープニングラップから大河原(Y)がトップを快走した。高濱は1周目9番手、スタックで大幅なロスを喫した熱田孝高は28番手から追い上げを開始した。高濱は6周目に3番手まで這い上がったが、終盤のスタックで11位まで後退。一方の熱田は、高濱に入れ代わるように3位に浮上。大河原、釘村、熱田の順でチェッカーとなった。
ランキング首位を行く高濱のリードは、2位の小池田がリタイアしたこともあり、41ポイントと安泰。
●250ヒート2
中止
●125ヒート1
1周目からトップに躍り出たのは加賀(S)。チャンピオンを争う佐合と勝谷は、1周目のスタックで共に出遅れた。終盤までレースをリードした加賀も、スタックに進路を絶たれ、トップには佐復が浮上する。チェッカーはA級1年目の佐復の初優勝に対し振られ、長田、佐合と続いてフィニッシュ。
3位に入賞した佐合と15位に終わった勝谷のポイント差は、一気に19ポイントに広がった。一騎打ちのタイトル争いは、次戦中国大会と最終戦日本グランプリの4ヒートで、雌雄を決することになる。
●125ヒート2
中止

高濱は終盤のスタックで11位
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250cc
熱田 孝高(3位)
スタート5番手辺りで、そこまでは良かったんですけど、兄貴(高輝)に泥かけられてスタックして、1周目からいきなりビリになったってのが、予定外でしたね。その後、功次クン(大河原)がもう真後ろに来てたんですけど、気合入れ直して1周回ってきて、抜いたと思うんです、功次クンを。雨のレースだから、止まったりしますからね。でも結果的には優勝じゃなくても、いい走りができたから、まあいいですよ。デナシオンから帰ってきて、いい気分で迎えられたレースだったんですけど……。
高濱龍一郎(11位)
今日は「やっつけられまくりの1ヒート」と名付けましょう。まず1コーナーでみんなにやっつけられて、追い上げの途中でもみんなにやっつけられて……。こう、インからブチ当てられたりしたわけです。後半は3位まで上がって、しばらくキープしてたんですが、スタックポイントに来たときに、前で誰かにコケられて、後ろにいた自分は轍にはまったまま止まっちゃいました。ポイント的には貯金があるんで大丈夫だけど、なんか残念なレースでした。ヒート2で挽回したかったんで、中止になったのは残念でした。

佐合はしぶとく貴重なポイントを加算
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125cc
佐合 潔(3位)
1周目で転んでスタックしちゃったんですけど、すぐに出られて10番手ぐらいまで上がったんで、「今日は6位ぐらいで終わるのかな」と思ってました。ところが前の方がどんどん埋まってって、自分はいいペースでスタックもせずに走ってたんで、終盤はかなり順位も上がったようですね。正確な順位もわからないまま必死に走ってたんですが、08番が優勝という結果には納得がいかなかったんで、抗議しました。途中で抜いた覚えがあったし、抜き返されたことはなかったので……。結局、暫定リザルトのまま正式決定になりましたが、まあ今回はそれより、自分が15ポイントで勝谷が1ポイントだったのがうれしいです。終盤のチャンピオン争いの上で、この差はデカイですよ。
勝谷 武史(15位)
1周目、ゴーグルが全然見えなくなったんだけど、それでも全開で突っ込んでったら、前で誰かが止まってて、追突しちゃいました。佐合さんでした。そこでスタックしちゃったのが痛かったです。菅生は得意のコースだったので、晴れていれば両ヒート取る自信あったんですが、まあしようがないですね。これで佐合さんと19ポイント差ですか。残り4ヒートで挽回しますよ。僕は佐合さんじゃなくて、最終戦に来日するフォンセカを目指してますから。フォンセカをブチ抜く気でいれば、それぐらい楽勝で挽回できますよ。
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