ウインダムがついに今季初優勝!
得意のダラスを2年連続で制す

今季初優勝をマークしたウインダム
|
前戦で久々の表彰台をゲットし、上昇機運をつかんだウインダムが、ついに今季初優勝を遂げた。ダラス郊外にあるテキサス・スタジアムは、昨年も優勝をマークしている験がいい会場。今シーズン中盤から不振に喘いでいたウインダムが、自信を取り戻すには格好の場所だった。
ダラス特有の硬い土で造成された、テクニカルなコース。コンクリートと称される表面は、モトクロッサーがフルパワーで挑んでも全く掘れず、走行ラインにはタイヤのスリップ痕が黒々と残るほどだ。時間の経過とともに形状が変化する軟質コースとは異なり、ジャンプもフープスも尖ったまま。だが復調したウインダムにとって、そんな険しいダラスのコースもまるで障害にはならなかった。 決勝レースが始まった直後に、ウインダムの優勝は濃厚となった。好スタートを切ったウインダムは、並んで1コーナーに突入したマクグラス(Y)の転倒によって、1周目からトップに躍り出た。ウインダムのわずかに前でホールショットを取ったマクグラスは、1コーナーの転倒で最後尾から再スタートとなった。
1周目のオーダーは、ウインダムを先頭に、ハフマン(S)、ビーラマン(Y)、セラーズ、ラ・ロッコ、トーテリ……。2周目にはビーラマンが2番手に浮上し追撃を試みるが、序盤からハイペースで飛ばすウインダムには届かない。6周目には9番手スタートから這い上がってきたカーマイケル(K)が、ハフマン、そして転倒したセラーズをかわし3番手に食い込むが、ウインダムははるか先まで逃げていた。
レース中盤、ウインダムのリードはビーラマンの追撃を受けて5秒まで縮まるが、周遅れの処理をうまくこなしたウインダムが、再度リードを広げる。13周目にはハフマンをかわしたマクグラスが4位まで上がってきたが、アタックは3位のカーマイケルには及ばない。
終始優勢を保ったウインダムは、2位ビーラマンに8秒差をつけてフィニッシュ。3位にはディフェンディングチャンピオンの追撃を振り切った、カーマイケルが入賞した。4位のマクグラスに続き、序盤のポジションをほぼキープしたラ・ロッコが5位、同様のトーテリが6位でチェッカーを受けた。
ウインダムの勝利は、昨年のダラス戦以来。今季は自分のペースを見失い、しばし表彰台から遠ざかっていたウインダムだったが、これで完全にスランプから脱出したと言えるだろう。次週ウインダムは、最高のリザルトを引っ提げて、地元のニューオーリンズに凱旋する。
|
|
苦手のダラスで5位と健闘したラ・ロッコ
|
ポディアムの中央に立つウインダム
|
K.ウインダム(優勝)
マシンのおかげで、最高のスタートダッシュを決められた。マクグラスとサイドバイサイドで1コーナーに入れたほどだ。ダラスではきっといい走りができると予感していたんだ。だって最後に勝ったのが、去年のここでしょ。終わってみると、なんだか不思議な気持ちだけれど、やっぱり自信があったのかな。来週はいよいよ地元のニューオーリンズだ。去年は鎖骨を折って走れなかったけれど、一昨年は勝っているニューオーリンズ……。だから負ける気がしないんだよ。今夜の勢いを来週につなげたいね。
M.ラ・ロッコ(5位)
ダラスのような硬いコースは嫌いだから、ミスをしないように心がけていた。だから5位という結果は上出来だと思う。後ろから来たマクグラスに抜かれたとき、ついて行こうと思ったけれど、トラクションを失いかけた所があったので無理に追うのは諦めた。
|