ラ・ロッコ4位・トーテリ5位
復調の兆しが見えたウインダムは最後尾から6位

ラ・ロッコの追い上げも4位まで
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凍てつくポンティアックから暖かい南部へ。全16戦からなるシリーズの8戦目、ちょうど折り返し点となるのが今大会だ。アトランタオリンピックの際にオープンした、このジョージアドームのヒーローは、ほかでもない地元出身のラスクである。開幕戦での負傷以来欠場が続いていたが、地元でのビッグイベントとあって、会場にはラスクの元気な姿があった。
ホンダのパドックで行われたサイン会に出席して、ファンサービスに努めたり、レース中は放送席に行って、インターネット生中継にゲスト出演したりと大忙し。レース復帰はまだ先になるが、ラスクの笑顔はトーテリやウインダムにとっても心強い支えになっていた。

実況中継にゲスト出演したラスク
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ジョージアドームのフィールドに盛られた土は、アトランタ特有の柔らかい赤土。轍が出来やすい部分には、大量の石灰をまぶす処置が施されたため、コンディションはそれほど荒れてはいなかった。
6万を超す大観衆が見守る中、ホールショットを取ったのはハフマン(S)だった。だが、3コーナーで早くもマクグラス(Y)がトップに躍り出る。オープニングラップのオーダーは、マクグラス、ハフマン、カーマイケル(K)、ビーラマン(Y)、ウインダム……。トーテリは7番手、ラ・ロッコは12番手と出遅れた。まずまずのスタートを切ったウインダムだったが、あろうことか1周目に転倒してしまい、最後尾から再スタートする。

大観衆と赤土がアトランタの象徴
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上位4台がそれほど離れないまま序盤が経過したが、5周目あたりからマクグラスのリードが顕著になり、カーマイケル、ビーラマン、ハフマンによる2位争いが激化する。これを制したビーラマンが、7周目から2位を確保。その後で争われたカーマイケルとハフマンの一騎打ちは、ハフマンの転倒自滅により決着を見る。この11周目のアクシデントによって、ハフマンの背後につけていたラ・ロッコとトーテリが、4位、5位に浮上した。
後半に入って、マクグラスがミスをした際に、ビーラマンがぐっと接近するシーンもあったが、ハイペースを取り戻したマクグラスが、またリードを6〜7秒に広げる。終盤を迎えても、マクグラス、ビーラマン、カーマイケル、ラ・ロッコ、トーテリというフォーメーションは変わらず、6位にはようやくウインダムが浮上してきたが、猛追もここまで。
1周目から飛ばしたマクグラスが、トップの座を譲ることなく今季6勝目を挙げる。ビーラマン、カーマイケルに続き、4位ラ・ロッコ、5位トーテリ、6位ウインダムの順にチェッカーが振られた。
M.ラ・ロッコ(4位)
スタートそのものは悪くはなかったんだけれど、1コーナー過ぎのダブルジャンプを飛ばないライダーが大勢いたので、そこでちょっとした渋滞にはまってしまった。轍が多いところでは、他のライダーがミスをするんじゃないかと心配だったけれど、トーテリのところまで追い上げた頃からは安心して走れた。うん、轍は得意だよ。ただ、またいつも同じ話になるんだけれど、時間が足りなくてカーマイケルまでは届かなかったのが残念だ。
S.トーテリ(5位)
5位という結果には満足している。予選の時と比べると少し硬くなってしまって、疲れもあって、スムーズな走りができなかったのが残念。もっと上に行けたはずだけれど、5位でも悪くはないと思う。
K.ウインダム(6位)
フィニッシュの手前の連続ジャンプで、誰かと絡んでクラッシュしてしまったんだ。5〜6番手にいたのにね。でも、最後尾からまた6位まで挽回できたんだから、自分の走りに不満はないよ。ただ運が悪かっただけだ。
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