ラ・ロッコが怒濤の追い上げで4位入賞を果たす

この猛追がラ・ロッコを最後尾から4位に押し上げた
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開幕以来、カリフォルニアで3戦を消化したシリーズが、東へと動き出す。第4戦フェニックスの会場は、バンクワン・ボールパーク。アリゾナ特有の好天に恵まれた開催日には、この野球場の開閉式屋根が開け放たれ、6万人収容可能なスタンドの8割がファンで埋まった。
コースコンディションは、これまでのカリフォルニアラウンドとは打って変わり、サンド質の赤土で、セクションの形状が崩れやすく、轍も時間の経過とともに増えがちだ。
決勝でホールショットを奪ったのは、カーマイケル(K)。タイトなトップグループの2番手以降には、フェリー(Y)、ウインダム、ワード(K)、マクグラス(Y)、ビーラマン(Y)らが控える。トーテリは10番手、ラ・ロッコは1コーナーでアウトに押しやられて、最後尾からの追い上げとなった。
3周目からは、フェリーがカーマイケルの前に出てリーダーとなるが、トップグループ6番手までが団子状態で、予断を許さない展開が続く。この集団に身を置いていたウインダムだが、序盤のハイペースがたたり、前半10周目を過ぎるあたりから脱落してしまった。

今季初優勝に向け、チームホンダの気合は高まっている
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12周目、トップはマクグラスに代わる。フェリーを挟んで3番手につけたビーラマンが、15周目にポジションアップ。終盤はマクグラス対ビーラマンの一騎打ちとなり、場内は騒然となった。前戦の勝利で勢いに乗るビーラマンは、19周目にマクグラスをかわすとそのままチェッカー。ディフェンディングチャンピオンを破り、2連勝を飾った。
トーテリが7位、ウインダムが8位に終わったホンダ勢の中で、一際光っていたのがラ・ロッコの猛追撃だった。1周目最後尾から追い上げを開始したラ・ロッコは、レース終盤にはトップグループに追い付き、最終ラップにはフェリーをかわして4位まで漕ぎ着けた。
スタートの出遅れがなければ、おそらくトップ争いにも絡んだはずのラ・ロッコのスピードは、今回不本意な成績に甘んじたウインダムとトーテリの決意を新たにした。
M.ラ・ロッコ(4位)
予選でクラッシュして肩を痛めていたんだけれど、決勝ではアドレナリンが湧いてきて大丈夫だった。スタート自体は良かったのに、1コーナーで誰かにぶつけられて転倒。ビリから2番目ぐらいから追い上げたのかな……。マシンも自分もスピードは十分あったけれど、あの位置からじゃ4位が精一杯だったね。ランキングでビーラマンに抜かれて3位に落ちたって? なぁに、来週やり返してやるさ。開幕以来、ずっといい感触で走れているからね。
S.トーテリ(8位)
7位は決していいリザルトではないけれど、自分としてはまずまずだったと思う。コースは3戦までのレイアウトと比べると簡単だったけれど、なぜか自分のライディングを合わせることが出来なかったんだ。
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