寒さと雨が落ちるコンデションをものともせず
5年振り、悲願のル・マン24時間勝利を飾る

優勝を勝ちとりル・マンのポディアム中央に立つホンダチーム
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今季デビューのVTR1000SPWを駆るホンダチームは、優勝候補だったが、24時間という過酷な戦いを、出来あがったばかりのマシンが、どこまで、戦うことが出来るのかという見方もあり、例年に比べ、更に注目度が上がっていた。

24時間のスタートは伝統のル・マン式
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予選2番手を獲得。伝統的なル・マン式スタートでレースは始まった。厚い雲が空を覆い、いつ雨を落とすかわからない天候の中、ホンダは、首位に立つ。スズキとのトップ争いを繰り広げながら、2位のポジションをキープ。夜になると雨が降る波瀾から、転倒者が続出。ホンダチームも転倒、マシンを修復してコース復帰、4番手となる。
深夜の気温はマイナス2度まで冷え込む過酷な状況の中で、ホンダチームはヤマハとの争いに競り勝ち、トップに。だが、ヤマハ、ホンダ、スズキの争いは、挽回可能な中にあり、気が抜けない。また、小雨が降る中、再びホンダは首位を奪う、ヤマハが転倒、トップ争いから脱落、ホンダはスズキを突き放し、勝利をもぎ取った。
熱狂的な9万人の大観衆が巻き起こす怒涛のような歓声の中、ホンダチームは、95年以来の勝利の喜びに沸いた。この劇的な優勝で、デビューマシンのポテンシャルの高さとチームの強さをアッピールした。
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VTR1000SPWとホンダチーム
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デビューウィンを飾ったVTR1000SPW
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P.L.ショウヴェ チームホンダモーター・ヨーロッパ チームディレクター
この新モデルホンダVTR1000SPWを見たときにこれは絶対に優勝を狙えるマシンであると確信していた。95年以来ル・マンで優勝していなかっただけに、今回の成績は満足です。特に、選手、メカ、チーム関係者全員が一丸となって良くがんばった。そして、このマシンを開発してくれたホンダにとても感謝をしている。
B.ラゴニ チームマネージャー
厳しいレースだったが、ライダーをはじめ、チームの皆が良くがんばってくれた。
W.コステス(第1ライダー/優勝)
雨にうたれながらの走行、たった3−4周の走りではあったが、とてもきつかった、そこで踏ん張ったのが、いい結果につながったと思う。そして、最高のマシンと、最高のチームにありがとう。
S.シャーペンティア(第2ライダー/優勝)
数ヵ月前に体を少し悪くしていて、あまりバイクに乗る機会がなかったけど、このレースのお陰でまたバイクに乗る楽しみを改めて感じた。
S.ジムベール(第3ライダー/優勝)
完璧な仕事をしてくれたスタッフに加えて、そして、この素晴らしいマシンをライディングできて、とても嬉しい。オーストラリアと日本をまわってからフランスに入ったので時差ボケなどの影響で体調が心配だったが、無事レースを終えることが出来てとても嬉しい。
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