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 イタリアGPのみどころ  9月5日(火) レポート:柴田久仁夫


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●ヨーロッパラウンド最後のGP

 全17戦あるうち、ヨーロッパを舞台にするグランプリは11。しかしそれも、今週のイタリアGPが最終戦となります。各チームのモーターホームで働くスタッフ、トレーラーの運転手などは、一足早くシーズンはここで終わり。レース後そこかしこで打ち上げ会が開かれて、翌年の再会を約すのも例年見られる光景です。

 一方タイトル争いはと言えば、終わりどころかどうやら最終戦までもつれ込みそうな様相を呈しています。とはいえハンガリーGPで今季初めて選手権トップに立ったミカ・ハッキネンが、続くベルギーGPで連勝。選手権2位のミハエル・シューマッハに6点差を付けています。そしてそのポイント差以上に、ハッキネンの鮮やかな勝ちっぷりは、終盤に入った両者のタイトル争いに、微妙な心理的影響を与えそうです。一時は3連覇をほとんどあきらめたかのように、元気のなかったハッキネン。それが8月に入って見違えるように強くなった。一方のシューマッハは、序盤の勢いはどこへやら。アイルトン・セナの勝利数にあと一つと迫りながら、5戦連続勝ち星無し。その両者の逆転状態を象徴するようなレースが、前回ベルギーでした。

 昨年のイタリアGPでは、トップを走っていたハッキネンが1コーナーで自滅。リタイヤ後、人目をはばからず大泣きしたシーンを覚えている人も多いでしょう。シーズンもここまで来ると、些細なミスが大きく響きます。それが十分過ぎるほどわかっている当事者の二人にかかる精神的プレッシャーは、第3者には想像できないほど過酷なはずです。シューマッハにしてみれば、フェラーリの地元イタリアでハッキネンに3連勝を許すことは、フェラーリドライバーとしてのプライド、そして選手権の展開の二つの点から、絶対に避けたいところ。その意味でシューマッハへのプレッシャーも、相当大きいはずです。


●ホンダ200戦

 イタリアGPのもう一つのみどころは、もちろんBARホンダの活躍です。ホンダにとってこのイタリアGPが、ちょうどグランプリ200戦目。ホンダはこれまでモンツァで6回の勝利を飾ってきました。そのどれもが印象に残るレースでしたが、なかでもF1史上に残る戦いとなったのが、67年のGPでした。ジョン・サーティースとジャック・ブラバムがデッドヒートを繰り広げ、最終ラップの最終コーナーまで勝負がつかず。結局コンマ2秒差で、サーティースが制したのでした。

 そんな熱戦が、今週も期待できるでしょうか。モンツァはホッケンハイムやスパと並ぶ、高速サーキット。前の2つでは、残念ながら思うような結果が残せませんでした。しかし先週のテストでは、ジャック・ビルヌーブが3日目にトップタイムを出しています。ホンダパワーによる高速セクションの速さだけでなく、大きなダウンフォースが要求されるシケインなどの通過タイムも悪くなかった。この好調が本番でも持続できれば、ホンダ200戦目をシーズン最高の成績、つまり表彰台で飾ることも出来るでしょう。