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ベルギーGPのみどころ 8月23日(水) レポート:柴田久仁夫

直接ベルギーGPには関係ありませんが、オリビエ・パニスのBARホンダ入りが先週発表されました。
モナコGPを制するなど、F1ドライバーとしての成績もさることながら、マクラーレン・メルセデスでのテストドライバーとしても、パニスは極めて高い評価を得ています。来年以降BARホンダが大きく飛躍する上で、まさに最適のドライバーラインナップといえるのではないでしょうか。
さてベルギーGPです。高速かつテクニカルなコースレイアウト。前回フンガロリングから一転して、エンジンの存在感の強いサーキットです。保坂武文マネージング・ディレクターの言葉を借りれば、「今年のBARホンダは各教科オールラウンドOKの秀才ではない。フンガロリングは苦手な国語。でも今回は得意な数学」となるわけで、ホンダパワーの活躍に期待大です。
ただし前回の「国語」にしても、決勝レースでのジャック・ビルヌーブはすばらしいハイペースで走ることができた。それはどういうことかというと、これまで低速ハイダウンフォースのサーキットでは、BARホンダ002のシャシーはダメと言われてきました。しかし実は、最適なセッティングが見つけられなかっただけで、シャシー自体はそう悪くないのではないか。そんな見方も出ています。
ベルギーGPでのホンダはこれまで、マクラーレン・ホンダ時代のアイルトン・セナが4連勝するなど、大得意のグランプリです。もちろん復帰初年度の今年、いきなり勝つことはむずかしいでしょうが、フランス、オーストリア以来の入賞がそろそろ欲しいところです。
ここは天候がめまぐるしく変わることでも有名です。カナダでは痛いミスを犯しましたが、それを教訓に、緊急事態へのチームの対応力も格段に上がっています。その成果も、ここで期待したいところです。
チャンピオン争いも、ミハエル・シューマッハ独走かと思われた序盤から一転、前回ハンガリーではとうとうミカ・ハッキネンが首位の座につきました。この二人の他にも、デビッド・クルサード、ルーベンス・バリチェロにもまだタイトル獲得の可能性は残っています。今回のベルギーGPは、終盤に向けての熾烈なタイトル争いの序章ともなるでしょう。
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