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1999 Formula 1 World Championship Series
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1999 F1世界選手権シリーズ
第16戦 レポート
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最良のシーズンを終えたジョーダン・無限ホンダ コンストラクターズ&ドライバーズランキングで3位を獲得

躍進の原動力、フレンツェン
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鈴鹿サーキットで開催されるF1も'99年で13回目を数えるまでになった。そして昨年同様、今年も鈴鹿がチャンピオン決定の舞台に。今年のチャンピオンは、E.アーバイン(フェラーリ)とM.ハッキネン(マクラーレン)により争われた。前戦の失格を巡るハプニングも終息し、ここ鈴鹿ではアーバインの4ポイントリードで最後の決戦を迎えることになった。
こうしたチャンピオン争いの一方で、ジョーダン・無限ホンダは、シーズン当初の目標であるコンストラクターズ3位以内を前戦で決定。無限ホンダの母国で開催される最終戦に、H.フレンツェン(ジョーダン)とD.ヒル(ジョーダン)が挑むことになった。今季最後のレースに向け、無限はスズカスーパースペシャル(通称“SSS”)と呼ばれる予選用最新エンジンを2人のマシンに搭載。万全の態勢でレースに臨むことになった。
しかし、ジョーダン・無限ホンダは、サスペンションのセットアップに苦戦。多くのドライバーが指摘したコースのグリップ不足も拍車をかけ、フリー走行ではラップタイムが思うように上がらなかった。とくにサスペンションの問題は深刻だった。また、グリップ不足にはソフトタイヤで対処せざるを得ない苦しい状況を迎えていた。

引退を惜しむ声も多いヒル
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それでも前戦で念願のコンストラクターズランキング3位を得たこともあり、決勝に向けてチームのムードは明るいものがあった。一方、ヒルはこの1戦が8年間に及んだF1活動における最後のレース。ワールドチャンピオンにも輝いたトップドライバーの引退レースとなった。
このレースでは、予選4番手からスタートしたフレンツェンが、決勝でも4位に入賞し貴重なポイントをゲット。ヒルはレース中盤でリタイアを喫してしまった。
しかし、ジョーダン・無限ホンダにとって、今季は最高のシーズンとなった。ウイリアムズから移籍してきたフレンツェンが、期待をはるかに上回る活躍を繰り広げ、2勝を含め全16戦で12回の入賞をマーク。ドライバーズランキングで堂々の3位を獲得した。こうした活躍が、チームの目標であったコンストラクターズ3位獲得に大きな力となったことは誰もが認めるところだ。

リタイアに終わったラストラン
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今季で2年目のパートナーシップとなった無限ホンダとジョーダンのコンビネーションが、昨年よりも一層強力かつ緊密なものとなり、それがチームの飛躍をもたらしたといえるだろう。
また、今季限りで引退するヒルに代わってジョーダン・無限ホンダに加入するのは、今季プロストGPからF1に参戦していたJ.トゥルーリ。期待の新人と評されるトゥルーリは、ベテラン、フレンツェンとのコンビネーションにより、来季に一層の飛躍が期待されている。無限エンジンは、今季すでにマクラーレン、フェラーリと互角に闘えるレベルに到達。来年は'99年型の熟成版が投入され、今季を上回る成績が期待できるものとなりそうだ。
H.フレンツェン(4位)
「開幕前に目標とした結果(コンストラクターズ3位以内)を得ることができて、こんなにうれしいことはないよ。ボク自身にとっても、F1参戦以来、最高のシーズンを送ることができた。今日、表彰台に上げれなかったのは少し残念だけど、今年はずいぶんといろいろな経験を積めたからいいんだよ。」
D.ヒル(リタイア)
「リタイアするのは自分で決めた。上位に絡めなくなったらそうしようと、スタート前から決めていたんだ。有終の美は飾れなかったけど、引退の決断は間違いなかったと確信している。F1は、ボクの心の中では過去のものになってしまったんだ。でも、たくさんの素晴らしい思い出を忘れることはないと思う。」
E.ジョーダン(ジョーダン・無限ホンダチームオーナー)
「フレンツェンが、今回も完璧なレース展開でポイントを稼いでくれた。彼にもチームにとっても、こんなに多くのポイントを獲得したことはなかった。本当に満足できる素晴らしいシーズンだったよ。でも、F1は勝利に酔いしれているとすぐに脱落してしまう厳しい世界。気を引き締めて、来年に向けて全力を尽くさなければと思っているところだ。」
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