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  1999 Formula 1
World Championship Series


1999 F1世界選手権シリーズ
第6戦 レポート 




H.フレンツェン、ゴール目前でまさかのクラッシュ
D.ヒルも序盤で消え、ジョーダン・無限ホンダ無得点に終わる

1999年シーズンF1GP第6戦カナダGPの舞台となったのは、ジル・ビルヌーブサーキット。ノートルダム島の公園の中にあり、周囲の一般道路を利用して構成されている全長4.421kmのコース。長い直線をシケインで結んだレイアウトのこのコースは、ブレーキにかかる負担が大きい。また、一般道路を利用していることからグリップ不足も否めない。

2位表彰台を逃したフレンツェン
 2位表彰台を逃したフレンツェン 
天候は快晴、気温29度、路面温度43度というコンディションで始まった予選だが、時間の経過とともに路面温度は上昇していった。

ジョーダン・無限ホンダ勢では、H.フレンツェン(ジョーダン)がクリアラップを得られないという状況のなか、6番手グリッドを獲得する健闘を見せた。対照的だったのはチームメイトのD.ヒル(ジョーダン)。レースカーのエンジンにトラブルが発生し、フレンツェンのためにセットアップされたスペアカーで予選に臨んだ。やはりフレンツェン用のセットアップでは調子が出ず14番手と、苦しい順位からの追い上げを余儀なくされた。

予選の結果は、M.シューマッハー(フェラーリ)が今シーズン初のポールポジション。M.ハッキネン(マクラーレン)が2番手。3番手にはE.アーバイン(フェラーリ)、4番手にD.クルサード(マクラーレン)と、フェラーリとマクラーレンが上位を占めた。

例年、荒れたレースとなるカナダGP。今年もフリー走行や予選で、路面温度の上昇とともにコースアウトが続出。レースでの波乱を予感させた。

レースはスタート直後から荒れ模様の展開を見せた。スタート直後の第1コーナーで、3台が巻き込まれる多重クラッシュが発生。この事故の処理のためセーフティカーがコースイン。レースは再開されたものの、3周目にR.ゾンタ(BAR)が最終コーナーでクラッシュし、その処理のため再びセーフティカーがコースに入った。レースは7周目に再開。しかし、波乱はまだまだ続いた。

レース序盤で戦列を離れたヒル
 レース序盤で戦列を離れたヒル 
ジョーダン・無限ホンダ勢の一角であるヒルも、波乱の渦に巻き込まれてしまった。15周目の最終コーナーでスピンを喫し、右リアをコンクリートウォールにヒットさせ、そのままリタイアとなってしまった。

チームメイトを失ったフレンツェンは、J.ハーバートと6番手争いを展開。独走体勢を築いていたM.シューマッハーが、29周目の最終コーナーでクラッシュしたため、二人の争いはそのまま5番手争いへと変わった。

レース中盤、J.ビルヌーブ(BAR)が最終コーナーでコンクリートウォールに激突。またもセーフティカーがコースインしたため、各車の差がグッと詰まった。

レースが再開された40周目の第1コーナーで、2番手争いを展開していたE.アーバイン(フェラーリ)とD.クルサード(マクラーレン)が接触。この混乱の間にフレンツェンは、G.フィジケラ(ベネトン)に続く3番手に浮上した。

その2周後、フレンツェンは最終コーナーで姿勢を崩したフィジケラのインを突き、2番手のポジションを奪い取った。この2台による激しい2番手争いは、思わぬ形で終わりを告げた。フレンツェンのマシンにブレーキトラブルが発生。シケインを突っ切って、激しくタイヤバリアに激突。フレンツェンは、すぐさまヘリコプターでモントリオール市内の病院に運ばれたが、打撲を負った程度の怪我で済んだ。

このアクシデントのため、またもセーフティカーがコースイン。結局セーフティカーに先導されたままゴールとなり、ハッキネンが優勝。2位にはフィジケラ、3位にはアーバインが入った。

D.ヒル(リタイア)
「路面がすごく汚れていたんだ。特にあの最終コーナーは、走るたびにヒヤッとさせられていた。でも僕のミスであることに変わりはない。ちゃんと走っていれば、絶対に入賞できたんだけどね。あんなことになって、チームのみんなに申し訳ないよ」