ホンダホームページへ
モータースポーツへ
INFOSへ




















INFOS_LOGO
link
  1999 Individual Motocross
World Championship Series


1999 モトクロス世界選手権シリーズ 250cc
第15戦 レポート 




ボレーが総合2位入賞でチャンピオンに王手
復帰3戦目のエバーツも今季初優勝をゲット!!

チャンピオンを目指すボレー
 チャンピオンを目指すボレー 
ここまでポイントランキングのトップに立つP.バイラー(K)の母国ドイツで開催されたシリーズ第15戦。ドイツ中心部シュトゥットガルトから北東に約50km、ガイルドルフが終盤における激戦の舞台となった。ここ数年、ガイルドルフは最終戦の舞台となっていたが、今年はアメリカラウンドが加えられたことで、ヨーロッパラウンドの締め括りとなった。

コースは丘陵地帯の草原に設置された広大なグラストラック。自然な地形を利用したことで、アップダウンに富んだテクニカルコースとなっている。前戦ベルギーでパーフェクトウインを飾ったF.ボレー(H)は、ポイントランキングでトップのバイラーにわずか3ポイントまで詰め寄った。母国開催で意気揚がるバイラーに、ボレーがどのような闘いを繰り広げるのか。終盤戦における興味はこの1点に集中した。

予選ではバイラー、ボレーの他、ポイントランキング上位のD.ビーラマン(Y)らが順当に好位置を獲得。これに復帰3戦目となるS.エバーツ(H)も加わり、いつもながらの激戦が予想される結果となった。

決勝ではボレーが闘争心を全面に押し出したレースを展開。第1ヒートでは、エバーツのサポートにも助けられ、余裕の勝利を飾った。バイラーが転倒により19位に終わったことで、ボレーはポイントランキングのトップに浮上。第2ヒートでも手堅く3位表彰台を手中にし、最終的に19ポイント差をつけてタイトルに最も近いポジションに立つことになった。

19ポイントリードで最終戦へ
 19ポイントリードで最終戦へ 
また、復帰3戦目のエバーツが第2ヒートで今季初優勝をゲット。スタート直後にトップに立つと、他を寄せ付けないハイペースをキープし独走優勝。第1ヒートの2位と合わせ総合優勝を飾った。

毎戦で激しいデッドヒートを繰り広げ、チャンピオン獲得にあと一歩に迫ったボレー。南フランス・マルセイユ出身のボレーは、身長175cm、体重70kgと堂々の体格を持った25歳。ホンダで走るのは今年で2年目。開幕直前にエース、エバーツが負傷し意気消沈したチームを、見事に立ち直らせることになった。

12歳でフランスの80ccクラスでチャンピオンに輝いた後、いくつものフレンチチャンピオンシップを獲得している。こうした経歴が物語る非凡な才能とメンタル面でのトレーニングが功を奏し本領発揮。序盤戦ではエバーツ不在の活躍とも評されたが、猛烈な追い上げを繰り広げている終盤戦では、エバーツやM.ピション(S)らを凌ぐスピードを発揮している。今や世界のトップライダーとして、自身初のビッグタイトル獲得に向けラストスパートに入った。

S.エバーツ(2位/優勝)
「前戦ベルギーでは体調が良くなくて思うような走りができなかった。それだけに、今回は表彰台に立てて嬉しい。シリーズに復帰したときには、レースのレベルがさらに高まっていて驚いた。だからこそ、復帰3戦目で勝てたことは僕にとって意味のあることだ。表彰台は昨年の最終戦ギリシャ以来、つまり1年ぶりのこと。本当に嬉しいよ。」

F.ボレー(優勝/3位)
「スリッピーな予選では苦労したが、決勝直前の練習では良い感触だった。勝てると思ったんだ。スタートに集中してリスクの少ないレースを組み立てようと考えていた。スタートが良かった。でも、マディなコースだったので、走れるラインはひとつしかなかったので、パッシングはとても難しかった。第2ヒートではエバーツを追っていたが、フロントフォークの調子が悪くなりペースダウン。残りは1戦、19ポイントのリードとなったが、バイラーと同じプレッシャーを感じている。ぜひともトップでゴールしてチャンピオンを獲得したい。」

R.ヒューズ(4/9位)
「今日の滑りやすいコースコンディションにはがっかりしたよ。こんなコンディションはこれまでに経験したことがなかった。今日のレースはモトクロスというよりもエンデューロのようだった。最終戦は僕が走ったことのある唯一のコースだから、今日のようなことのないよう思い切り走りたい。なにがなんでも勝ちたいと思っているよ。」