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1999 FIM World Endurance Championship Series
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1999 FIM 世界耐久選手権シリーズ
第4戦 レポート
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速さと確実さを兼ね備えたGPライダーコンビが 的確な状況判断と安定した走りを見せて優勝

ポールポジションを獲った伊藤だったが
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世界中から選りすぐりのライダーが集まり、しのぎを削る鈴鹿8耐は、世界耐久選手権シリーズのなかで、最もハイレベルなラウンドとして知られている。
史上初の同一ペアによる8耐2連覇を成し遂げ、3連覇を狙う伊藤真一/宇川 徹組(LUCKY STRIKE HONDA)の活躍。ドリームチームとして参戦したF.スペンサー/J.コシンスキー組(Castrol HONDA with HSC)の参戦。これら大きな話題を提供しつつ、ホンダ勢は今年の8耐に臨んだ。
また、ワークスではなく、サテライトチームからの参戦となった加藤大治郎/玉田 誠組(Team高武と桜井ホンダ)が事前テスト、計時予選と大活躍。計時予選の総合結果でトップに立ち、注目を集めた。
計時予選では加藤/玉田組に及ばなかったものの、伊藤/宇川組はスペシャルステージでトップのタイムを叩き出し、ポールポジションを獲得。ホンダのワークス4チームとサテライト1チームの合計5チームが、すべて10番手以内のスターティンググリッドを得た。
しかし、決勝がスタートしてみると、コシンスキー、伊藤、そして加藤が転倒。再スタートし、一時は8番手にまで順位を回復した伊藤/宇川組だが、再び宇川が転倒と、ホンダ勢の予選上位2チームは優勝争いから脱落してしまった。

スペンサーは転倒、骨折により欠場
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その一方で、加藤/玉田組と変わらぬラップタイムを維持しながらトップ争いに加わっていたのが岡田忠之/A.バロス組(LUCKY STRIKE HONDA)だった。共にGPのトップライダーであり、しかも揃って8耐出場、上位入賞経験の豊富な岡田/バロス組は、今大会で最も安定して速さを発揮したペアとなった。
途中の雨で路面がウエットになったとき、ピットインのサインが出たにもかかわらず走行を続けたバロスの判断。それは、ピットインとタイヤ交換に必要な時間と、それによって得られるラップタイムの向上を秤にかけた結果だった。そして、結局バロスはスリックタイヤのまま当初のスケジュールどおりの周回数を走りきり、岡田に交代した。
岡田もまた、降ったり止んだりの雨、ウエットとドライが交錯する路面という難コンディションのなか、速くしかも安定した周回を重ねて優勝、ホンダの8耐3連覇となった。バロスの好判断と岡田の好走で築いた213周という周回数は、天候や路面状況を考えると、ドライコンディションでの新記録にも匹敵する価値ある結果だった。

岡田/バロス組の迅速なピット作業
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岡田忠之(優勝)
「加藤/玉田組とトップ争いをしているときは、前に出たかったが、攻めすぎるとフロントが滑ってしまうので、状況を判断してペースを抑えて走った。不順な天候の中、バロスの的確な判断でスリックタイヤのまま走行したことが勝因だ。」
A.バロス(優勝)
「玉田とのデットヒートを楽しんだ。ピットサインが出たときは、自分の判断で、ピットインせずにスリックタイヤのまま走ることにした。過去2年の8耐は連続2位だったので、勝てて嬉しい。」
A.スライト(2位)
「最後は、井筒に追い上げられて厳しい戦いになったが、なんとか2位をキープできて良かった。」
C.エドワーズ(2位)
「1回目の走行は、タイヤのミスチョイスで苦労した。途中の雨も苦労したけど、なんとか無事に走りきることができて良かった。来年は、是非優勝したい。」
J.コシンスキー(7位)
「シケインでフロントが切れ込んで転倒してしまった。クラッシュするまでは絶好調だっただけに、残念だ。」
武田雄一(7位)
「スペンサーの代役で、急きょ決勝に出られることになりました。どんなかたちでも8耐を走れたのは嬉しい。チャンスをくれたチームに感謝しています。来年は、最初からチームメンバーに入れてもらえるように頑張ります。」
伊藤真一(リタイア)
「序盤に転倒してしまったため、チームや宇川に迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。」
宇川 徹(リタイア)
「少しでも順位を挽回しようとしたけど、転倒してしまいました。また、来年頑張りたい。」
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