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1999 All Japan Trial Championship Series
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1999 全日本トライアル選手権シリーズ
第4戦 レポート
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世界戦でも好調の藤波が4連勝 '99年型ニューRTLもデビュー

復帰した黒山と下見する藤波(右)
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藤波貴久(H)の最大のライバルである黒山健一(Beta)が、全日本トライアル選手権シリーズに復帰してきた。1月のスタジアムトライアルで手首骨折の重傷を負った黒山だったが、すでにトライアル世界選手権シリーズでは4戦に出場し、復帰早々2位入賞という好成績を収めている。藤波としては最も気になるライバルの全日本復帰となった。
黒山は藤波にとって、かつてのチームメイトであり、トライアルでは先輩でもある。全日本トライアル選手権シリーズではもちろん、トライアル世界選手権シリーズでも、ふたりは熾烈なライバル関係となっている。昨年の全日本トライアル選手権シリーズでは、藤波がチャンピオンで黒山がポイントランキング2位。世界選手権では、黒山がポイントランキング3位で藤波が同5位となっている。こうしたふたりの卓越したライディングテクニックの激突が展開されるとあって、多くのトライアルファンが会場に詰めかることとなった。
しかし、復帰したとはいえ黒山は、複雑骨折を負った左手首はライディングにより激痛が走る状態。加えて滑りやすく難易度の高いセクションで苦戦し、藤波との差はセクションを重ねる毎に開いてしまった。

ニューRTLは藤波レプリカ
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一方の藤波は、かつて世界選手権にデビューしたての頃の力強さに加え、今季にはしなやかさを感じさせるなど成長の跡がはっきりと感じられるようになった。難しいセクションに真っ向から挑みながらも、そこかしこに巧さをみせるようになった。結果、苦戦する黒山を寄せ付けず、藤波は今大会も優勝で今季4連勝を飾った。
また、この大会ではホンダレーシングが'99年型となるニューRTLを展示。今季、藤波が使用しているマシンのレプリカとも言えそうなこれは、フロントフォークとホイール周りが改善されている。その結果として、非常に高い走破性を実現したものとなっている。藤波と黒山の闘いと共に、このマシンにもファンの熱い視線が注がれていた。
さらに、この大会に先駆けて、MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)は、トライアル・デ・ナシオンへの参加を決定した。トライアル・デ・ナシオンは国別対抗で行われる国際競技大会で、1チーム4名のライダーが参加する団体競技形式を採用している。

日本チームの活躍に期待
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発表された参加選手は、藤波貴久(H)、黒山健一(Beta)、田中太一(Beta)、小川友幸(Beta)の4名。'99トライアル世界選手権シリーズのポイントランキングで2番手と好調の藤波は、日本チームの強力な牽引者となることは間違いない。この藤波と並ぶトップライダーである黒山は、かつて同大会で3位入賞を果たした経験もを持つ。そして、トライアル世界選手権シリーズへの出場経験もある田中と小川。彼ら4名はかつて同じチームに在籍していたこともあるだけに、最高のコンビネーションを発揮することだろう。
藤波貴久(優勝)
「第1ラップは確かに調子が悪かった。黒山選手がいるということで、自分のトライができなかったのも大きかった。でも、意識していた黒山選手が崩れていったので、落ち着いて自分のペースを取り戻すことができた。そのため第2ラップ以降は気分的に楽だった。ただ、雨が強くなったりしたので、コンディションはきつくなった。だが、それが結果としてこの大会を走りごたえのあるものにしたと思う。」
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