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  1999 All Japan Road Race
Championship Series


1999 全日本ロードレース選手権シリーズ
第2戦 レポート 




伊藤真一、追い上げの末3位
250ccは加藤大治郎が2戦連続の2位入賞

ホームコースに気合十分の伊藤
 ホームコースに気合十分の伊藤 
全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦は、開幕戦から1ヵ月以上のインターバルを経て、創立25周年を迎えた宮城県・スポーツランドSUGOで行われた。5月に入ったとはいえ、標高の高いSUGOの気温は低く、どのチームもタイヤの選択に悩まされた。

今大会のスーパーバイククラスは、開幕戦で優勝した伊藤真一(H)が2連勝を飾るのかに注目が集まった。調子を上げているカワサキ勢、安定した力を発揮するスズキ勢。ニューマシンの仕上がり具合が注目されるヤマハ勢など、ライダー、マシンともに見どころが多かった。

注目の伊藤は、前週のロードレース世界選手権・日本GPにスポット参戦。2年ぶりに500ccGPマシンに乗った伊藤だったが、スーパーバイクへの乗り換えがうまくいくかどうかが心配されていた。だが、乗り換えよりも、日本GPで雨のなかを長く走行したことで、少し調子を崩していた。

予選は、武石伸也(K)が、1回目、2回目ともトップのタイムをマークしてポールポジションを獲得。伊藤は予選5番手、2列目からのスタートだが、ポールポジションから予選7番手までが1分30秒台にひしめく接戦となった。武田雄一(H)は、セッティングを詰めることが出来ず、10番手グリッドにとどまった。

GP250の予選では、事前テストでトップタイムをマークしていた加藤大治郎(H)が、トラブルのため金曜日のフリー走行2回目に出走できず、予選に不安を残した。それでも、予選1回目に1分31秒136のコースレコードをマークしてトップに立つ。加藤のライバルである松戸直樹(Y)は、そのタイムを破ろうとアタックするが届かず、加藤のポールポジションが決定した。

決勝は晴天に恵まれ、路面温度も前日より上昇。このため、スーパーバイククラスでは、タイヤ選択が勝利への重要な要素となった。

レースは、スタートから積極的な走りを見せた武石がトップを走行。2番手に井筒仁康(K)。この2人に梁 明(S)、北川圭一(S)、芹沢、吉川和多留(Y)、伊藤、玉田 誠(H)が続き、トップ集団を形成した。その後、玉田が転倒で戦列を離れ、トップ争いは7台で展開された。

この激しい争いのなかから、勢いに勝る梁がトップを奪うと北川も抜け出し、スズキが1-2態勢を形成。伊藤はトップからやや離されたものの、19ラップ目に5番手、22ラップ目に芹沢を捕らえて4番手。最終ラップに井筒を抜き去り3番手と、終盤に順位を上げ、3位表彰台を獲得した。

2戦連続2位の加藤
 2戦連続2位の加藤 
武田は、セカンドグループで辻村 猛(Y)、亀谷長純(S)、宗和孝宏(H)と8位争いを繰り広げた。だが、明らかに走りのリズムを崩しており、コースアウトしかけるなど苦戦を強いられ、10位でチェッカーを受けた。

GP250クラスは、ポールポジションからスタートした加藤がホールショットを奪い、独走態勢を築くべく果敢な走りを見せた。しかし、スタートで出遅れた松戸に抜かれてしまった。加藤は、その後も何度かトップを奪い返そうと試みるが、開幕戦に続き2戦連続の2位表彰台でレースを終えた。

GP125クラスは、ディフェンディング・チャンピオンの仲城英幸(H)ら5人のトップ争いが繰り広げられたが、仲城の転倒、稲毛田 潤(H)の転倒と、それに巻き込まれた菊池寛幸(H)、上江洲克次(Y)の離脱、さらに終盤には藤岡祐三(H)の転倒など、アクシデントが続いた。

結局、序盤からトップグループにつけ、安定した走りを見せた菅谷が全日本ロードレース選手権シリーズGP125クラスで初優勝。2位に17歳の青山博一(H)、3位に中村 実(H)が入り、ホンダ勢が表彰台を独占した。

伊藤真一(スーパーバイククラス/3位)
「SUGOはホームコースなので、気合が入っていました。日本GPの期間中、ずっとレインコンディションだったことで、リズムを崩してしまっていたようです。路面温度が上がったので、急きょ、タイヤを変えて決勝を走りました。いろいろな要因が重なって、うまく行かなかったと思います。でも、走りの感覚も戻ってきたので、次の筑波からは大丈夫。期待していてください。」

武田雄一(スーパーバイククラス/10位)
「事前テスト、フリー走行と、自分では調子が上向いていると感じていたんです。予選で、いろいろと試しながら良いセッティングを探っていたのですが、詰めきれませんでした。SUGOは初優勝した思い出もあって得意なコースなだけに、残念で仕方がありません。」

加藤大治郎(GP250クラス/2位)
「スタートから飛ばして行く作戦でしたが、逃げ切れず、追いつかれてしまいました。勝てなかったのは残念ですが、自分がどんなマシンを望んでいるのか、わかってきました。そのマシンを仕上げるために、スタッフと頑張っているので、これからはどんどん良くなると思います。」

青木拓磨/チームHRC助監督
「伊藤さんは、難しい状況のなかで、表彰台まで持っていけたのはさすがだと思います。武田は、まだ悩んでいるような感じもあります。でも、ポテンシャルはあるので、落ち着いて自分の走りが出来るようになれば、とアドバイスしています。大治郎とは、マシン開発を含めて、いい方向に進んでいけるようにと話し合っています。」