藤波(ホンダRTL)、2日とも3位表彰台!!
セクションは苔と水分とでとてもよく滑るロックとそこにからんだ木の根。フィンランドの地形はどこも岩盤がむき出しになっていて毎年難度の高いトライアルになるのが常だ。今年のセクションの傾向はインドアスタイルで、今シーズン最も難しいセクション設定と思われるものだ。難しい上に2ラップ目になると雨が降り注ぎ、いくつかのセクションは通過するのも不可能になっていった。
1ラップ目から連勝を続けるD.ランプキン(ベータ)が、M.コロメ(モンテッサ)とトップ争いをする。そしてランプキン(ベータ)は1点差でトップに。そしてB.カモッジ(ガスガス)が3番手に続く。カモッジ(ガスガス)はセクションが悪化する前に早めにセクションをトライしていったのがラッキーだった。そして藤波貴久(ホンダ)がは4番手に続く。
雨の降り出した2ラップ目になると、各セクションを手こずっているライダー達は持ち時間が足りず先を急ぐ。そんな慌ただしい中、ランプキン(ベータ)とコロメ(モンテッサ)が優勝争いを続けて行き、その結果ランプキン(ベータ)が5点差で優勝する。
2日目になると、1日目に難し過ぎた3つのセクションがモディファイされる。1ラップ目には雨は降らず、前日よりはややセクションは乾いているように見えたが、競技が始まると前日とほぼ同様にライダー達を苦しめ、各所で大クラッシュが見られた。マディーとロックは雨が降っている時よりもかえって滑るほどだった。
2日目も、ランプキン(ベータ)とコロメ(モンテッサ)のずば抜けた二人が優勝争いをする中、藤波貴久(ホンダ)が健闘、彼らに迫る減点数で追いかけていった。1ラップ目、ランプキン(ベータ)は24点、コロメ(モンテッサ)が25点。続くのは藤波貴久(ホンダ)の33点だ。
そして再び2ラップ目になって雨が降りだす。昨日よりも強い雨の中、さらに悪化するセクションを、体力、テクニック、精神力のすべてが最も充実しているランプキン(ベータ)が最小限点数でまとめてコロメと4点差の48点でゴール。コロメ(モンテッサ)は52点で2位に。藤波貴久(ホンダ)も追い上げを見せて61点で3位。
ランプキンは、来週ノルウェーで行われる最終戦を前にチャンピオン獲得を決定した。コロメ(モンテッサ)もランキング2位を確保。残る最終戦で注目されるのはランキング3位争いだ。現時点で3位争いは黒山健一(ベータ)、藤波貴久(ホンダ)とG.ジャービス(スコルパ)で展開される。
藤波貴久(TEAM HRC 3/3位)
僕はこんなセクションとオブザーバーは好きじゃない……。
セクションの出口で、まだクリーンできたのに、最後の最後で5点になることがあった。他のライダーは3点なのに、何で同じように走った僕は5点になるのだろうという場面がいくつかあったのが悔しい。
M.コロメ(2/2位)
今日の競技展開はオブザーバーとの判定の問題がそれほどなく、ランプキン(ベータ)との闘いに専念できた。自分自身の走りにも納得が行くものだった。
●次戦/最終戦は、8月16日ノルウェーで開催されます。
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