モータースポーツ >  世界選手権参戦60周年 >  ロードレース世界選手権参戦60周年セレモニー
60Years

2019.06.28

ロードレース世界選手権参戦60周年セレモニー

世界選手権参戦60周年を迎えたHondaが、WGPレジェンドとともにアッセンで記者会見を行いました。Hondaがマン島T.T.レースの125ccクラスに出場し世界選手権参戦を果たしたのが1959年6月3日で、今年はそれから60年の節目となります。

記者会見に出席したのは元WGPチャンピオンのフレディ・スペンサー氏とミック・ドゥーハン氏、WGPで日本人として初優勝した高橋国光氏、そして現MotoGPチャンピオンのマルク・マルケス選手(Repsol Honda Team)です。また、FIM会長のホルヘ・ビエガス氏、Dorna Sports C.E.O.のカルメロ・エスペレータ氏、株式会社ホンダ・レーシングの桒田哲宏も出席しました。

桒田哲宏は「Hondaが60年間にわたり世界選手権への参戦を続け、勝利を重ねることを誰が想像できたでしょうか。HondaはMotoGP、F1、モトクロス、インディカー、ダカール、トライアル、スーパーバイク、耐久レースなど世界のメジャーレースに参戦している数少ないメーカーです。レースはHondaにとって重要な活動であり、レースをつうじて技術を磨いてきました」と挨拶を行いました。

また日曜日に行われる決勝レースに向けて調整中のマルク・マルケス選手も駆けつけ「Hondaは多くの伝説的なマシンを生み出してきました。そのHondaの歴史の一部としてレースをしていることを誇りに思います。さらに多くの勝利を重ねていきたいです」と語りました。

マルク・マルケス選手
マルク・マルケス選手

マルケス選手が駆るRC213Vのカラーリングはミック・ドゥーハン氏が1990年代に乗ったNSR500を受け継いでいます。そのドゥーハン氏からは「契約のため1988年の年末に初めてHRCを訪問した時のことを今でもはっきり覚えています。施設を見学した時、スタッフの熱心な仕事姿勢に感銘を受けました。掲げられた標語“Tomorrow’s Technology Today(明日の技術を今日に)”にHondaの哲学を感じました」と思い出とともに語られました。

フレディ・スペンサー氏は1983年にHondaで初めて当時の最高峰クラスのチャンピオンになった後、Honda創業者の本田宗一郎に会いました。スペンサー氏は「1983年9月4日にイモラで500ccクラスのチャンピオンになり9月7日に本田さんに会った時、肩を抱かれ“サンキュー”と言われました。みんなの夢が叶った瞬間でした」と語りました。

フレディ・スペンサー氏、ミック・ドゥーハン氏
フレディ・スペンサー氏、ミック・ドゥーハン氏

高橋国光氏は1960年代にWGPで活躍した伝説的な日本人ライダーです。21歳の時、1961年の西ドイツGP 250ccクラスで初めて日本人として優勝を果たし、その後3勝しました。高橋氏は「本田宗一郎さんとスタッフが世界一のマシン作りを目指しレース活動を始めたことを覚えています。そのHondaのスピリットが新しい世代にも受け継がれていることを確信しています」と若い世代への期待を込めて話しました。

高橋国光氏
高橋国光氏

さらにホルヘ・ビエガス氏は「世界有数の自動車メーカーとしてHondaは60年間にわたってレースでの活躍を続け、多くのタイトルを手にしてきました。そして現在もMotoGPでの活躍を通じて、多くの人にHonda製品の素晴らしさを示しています」と述べると、カルメロ・エスペレータ氏は「Hondaは二輪車の世界選手権で最も成功したメーカーとして、60年間に渡ってシーンを牽引してきました。Hondaと我々がともに成長してきたことを誇りに思います」と語り、60年間にわたるHondaのモータースポーツへの貢献を称えました。

日曜日のオランダGP決勝前には、高橋氏とドゥーハン氏が歴史的なマシンでデモ走行を披露します。

フォトギャラリー