MENU

HONDA

検索
Hondaホームページへmotor-roots 1993-1996タイトル
[ page1 | page2 | page3 | page4 | page5 ]

第11話第11話-3
このCBR1100XXには最高性能を求めながら「大衆に受け入れられる価格で提供したい」という信念があった。以前開発したNRなどは夢と新技術ををとことん追求したバイクだったが、結果的に大衆から遊離した価格になってしまい、次のバイクにはより強い思いで「大衆に支持されたい」という考えがあった。そこでXXでは製造コストアップにつながるような特別な機構などは用いずに、オーソドックスな手法で極限を追求することでの最高性能の実現を考えた。


たとえばエンジン内の各部抵抗によって多くの馬力が損失されていることに注目。軸の回転時に軸と保持部間に生じる抵抗や、潤滑のためにオイルを攪拌するのも抵抗となるのだが、この抵抗馬力がリッタークラスでは60psにも達するのである。これをゼロにすることは不可能だが、徹底的に削減することに挑戦。さらに2輪車初の試みとして、ノックセンサーを採用。せっかく絞り出した出力を犠牲にすることなく、ノッキングしないような点火時期を設定することに成功した。

また吸入抵抗の削減も検討。最も優れた設計は大気圧がそのまま吸入空気圧となることであり、それを目指して吸入ダクトやエアクリーナボックスの形状やエレメントの大きさや材料までさまざまなタイプをテストし、最少の抵抗を求めた。結果としてはほぼ理想的な抵抗値を実現、吸気系だけで従来よりも4psを稼ぎ出すことができた。もちろん排気系も同じような考え方で抵抗値を下げる研究が続いた。


それらの集大成が164psという驚異的な馬力であるが、エンジン出力の向上と同時に空気抵抗の削減も走りを極めるためには不可欠であった。空気抵抗は「600cc並」を目指し、機能を優先して一目見ただけで最高性能であることがわかるようなデザインを要求した。

そのためカウル先端はロケットのように鋭くしたいと考えたが、ヘッドライトが横に大きいのが障害となっていた。ライトに明るさを要求するとどうしても大きくなってしまい、小ささを要求すると暗くなるというジレンマに陥ったが、その時電装設計者の新川国明がライトの上下2段構成というアイデアを持ってきて一気に解決した。斬新なバイク初の上下2灯式は空気抵抗が少なくて、特徴的な新しいホンダの顔となるアイデンティティがあった。

また素晴らしい走りをするにはブレーキも最良のものが必要となってくる。すでにCBR1000Fにも装備している前後連動ブレーキを採用することにした。このD-CBSは社内外においてツーリングバイクのシステムという概念でスポーツバイクには不向きと評価されていたが、足まわり設計者の豊田秀敏が新しい構造の新D-CBSシステムを考えてくれたことで、走りに見合った制動力を確保した上でスポーツバイクにもふさわしいブレーキとすることが出来た。テスト責任者の萩原が「今までより3倍ぐらい安心感が高いブレーキになりました」といってくれたときには、ユーザーとなられた方に「極めて安心感のあるブレーキができましたよ」いいたい気分になったものだ。
ph3-1
ジャーナリストの質問攻めの合間、コートダジュールの夕日をバックに走行テスト責任者の萩原と。試乗会を翌日に控えているが、XXの出来には絶対の自信を持っていた
ph3-2
ドイツの古城での発表会で完成したばかりのXXを前に。
いっしょに写っているのはホンダ・ヨーロッパ販売の北原社長

コンテンツトップへ戻る次へ


フッタ
ホームへ 検索へ お客様窓口へ ご意見・ご感想へ マップへ ホットニュースへ ホームへ