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第11話第11話-2
“グレイテスト”なバイクとして、 (1)余裕の出力 (2)軽快なハンドリング (3)上質な振動を兼ね備える ことを考えた。それまでのリッターバイクは(1)ばかりが突出して(1)(2)(3)がバランスされたモデルは皆無だったが、このバランスこそが我々の求めるものだった。

上質な振動フィーリングを得るために、エンジンにはホンダ車初の2軸2次バランサーを設置することに決めた。ところが難しい設計をやりきって完成させたテスト車はあまりにも振動が少なすぎ、豪快さやダイナミックさが失われてしまっていた。そして1軸バランサーエンジンと2軸バランサーエンジンを、何度もとっかえひっかえして比較したが、チームは1軸派と2軸派に二分化。1軸バランサーのほうが5psぐらい出力アップできるので躊躇もしたが、最終的に「1軸では従来のバイクと変わらない。リッターバイクの常識を変えるには2軸が必要」と採用を決断した。

そしてエンジン設計の加藤正が振動がベストバランスする場所にバランサー軸を配置したMATAのエンジンを設計したのだが、このエンジンが限界テストでいとも簡単に壊れてしまったのである。バランサーシャフトが壊れ、クランクシャフトは折損、クランクケースもバラバラになるという有り様で、原因を解析し有効であろう対策を講じても全く解決するメドすら立たなかった。


その後、振動がベストバランスする場所はエンジン強度上も最も重要な場所であることがわかり、そこを避けてバランサーを装備するよう再設計という事態になってしまった。エンジン再設計には多くの時間を要し、これまでのテスト機は廃棄ということになる。有効なテスト機がないということからチームの結束の乱れや開発日程目標の喪失などが考えられるが、モチベーションを下げることはLPLとしては避けねばならない。

そこで心身をクリアにするために開発コードを「MATB」に変更。今までの「MATA」の再設計ではなく新開発として再出発することにしたわけだ。そしてついに強度と振動がほどよくバランスする新エンジンが完成。それまで上質すぎて面白味に欠けていた振動フィーリングには若干のワイルドさも加味され、最初に考えていた心配事はすべて吹き飛んだ。このエンジンに人一倍苦労した加藤だったが、おかげでバランサー設計に関しては誰にも負けない優れた技術者となった。
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クランク前方の第1バランサーはクランクと逆の回転をして、後部上方の第2バランサーがアイドラーギヤを介して第1バランサーに対して逆回転をする。このメカニズムがエンジンの2次振動とバランサー自体の加振力を相殺
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軽く、明るく、制動力も高い…。CBR1100XXにはすべてにおいてCBR1000Fを上回る性能が与えられている

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