2024.12.24

ブルーインパルスとHondaの関係!?

ブルーインパルスとHondaの関係!?

「ブルーインパルス」といえば、大空で華麗な飛行を披露し、日本中の人々に元気と勇気を与える航空自衛隊のアクロバットチームです。コロナと闘う医療従事者たちへの敬意と感謝として、あるいは被災地での被災者激励として、あるいはオリンピック開催時に飛行するなど、その姿に感動と勇気をもらった人も多いことでしょう。そんなブルーインパルスの本拠地「宮城県松島基地」に、Hondaと深い関係の人たちがいると伺い、編集部は、松島基地を訪れました。

ブルーインパルス

ジュニア

長縄さん:
私、松島基地でブルーインパルスや戦闘機などの整備を行なっております。そして「ブルーインパルスジュニア」のリーダーを務めております。

 

――ブルーインパルスジュニア? ジュニアって何でしょうか?


長縄さん:
1993年から、ここ松島基地の先輩たちが活動を始めた改造バイクによる走行チームです。ブルーインパルスのようなアクロバットなショーを、バイクで行なったら面白いのではないか、みなさんに喜んでもらえるのでは、という想いから始まりまして、30年以上、続く活動です。私も18年近くになります。

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    航空自衛隊 2等空曹
    長縄 勇さん
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――ジュニアという名前からすると、パイロットの予備軍ですか?

長縄さん:
いえいえ、整備士を中心に有志が集まるクラブ活動です。現在は12名位。航空自衛隊の広報PR活動の一環として、航空祭や出張イベントなどでショーを披露するんです。ショーを見た子どもたちからお年寄りまで、本当に喜んでくれますので、楽しくやりがいがあります。

――なるほど。で、Hondaとどんな関係が?

長縄さん:
実は初代からずっとHondaのバイクを活用しています。初代がHonda Dio。その後、屋根があった方がいいと、GYRO CANOPYがずっと続いているんです。もちろんジュニアですので、ブルーインパルスを模した改造を施しています。その装飾も、自分たちのアイデアや工夫でやっています。

――おおー、3輪で大型ルーフが付いている…確かにキャノピーですね!ありがとうございます!

長縄さん:
今ではGYRO CANOPYじゃないとブルーインパルスジュニアは成立しないかな、という関係なんです。速度は本家ブルーインパルスにとても勝てませんが(笑)、曲芸の「接近距離」では、私たちの圧勝です!なんといっても、一番狭い時は、50cm位の間隔で走行をしますから(笑顔)。

50cmほどの

接近距離

――50cmは、すごい!かなり練習しているんですね。

長縄さん:
バイクに昔から乗ってきた経験のあるメンバーばかりではないので、毎日、昼休みに練習しています。あくまでもクラブ活動なので、業務時間でなく。昼休みや業務終了後なんです。そして何よりも「安全第一」!しっかり練習してショーに備えています。

――昼休みを削ってまで!それだけ、やりがいは大きい?

長縄さん:
お客さんから「初めて見た!すごい!」と声をいただくと本当に嬉しいですし、サインを求められたり(笑)。特に子どもたちが、航空自衛隊に興味を持ってくれるのは、嬉しいですね!

 

――長縄さんにお話を伺っているうちに、お昼休みに。なんと、取材にも関わらずイベント本番さながらに、ジュニアのメンバーがショーを披露してくれたのです。

自分たちで改造したGYRO CANOPYは、本当に可愛いブルーインパルスのよう。ハンドルの横を見ると、ブルーインパルスのような数々のメーターのステッカーが多数貼られていて、さながらコックピットのよう。

さらにブルーインパルスに模した車輪まで(走行時の転倒防止も兼ねています)。ショーの進行、司会、音響も、みんな隊員たちです。広場に集まってきました。そして約20分強のショーを披露してくださいました。

大空でなく、地上ですけど、あたかもブルーインパルスのように入り乱れ走行する演技、思わず「わー」という声と拍手です!

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水平ターン


――演技のなかでも、ゆっくり低速で6台のGYRO CANOPYが、50cm程度の距離を保ちながら回転していく走行「水平ターン」は、大拍手喝采!です。バイクに乗ったことのあるライダーなら、みなさんわかると思いますが、低速で、速度と距離を保ちながら回転するのは至難の業です。

「速度では負けるけど、至近距離ならブルーインパルスに負けない!」その言葉の通りの演技でした。


ショーで演技を披露してくれたジュニアメンバーたちにも、声をかけました。

 
航空自衛隊 3等空曹
根本 幹也さん

根本さん:
武器弾薬の仕事をやっています。バイクにはジュニアに入って初めて乗りました。本家ブルーインパルスはかっこいいんですけど、ジュニアはコミカルで親しみやすく身近、だから人気なんです。すごくやりがいはありますし、楽しいですよ。そうそう、僕、浜松生まれ、本田宗一郎さんと同じなので、Hondaにはちょっと縁を感じます(笑)。

 
航空自衛隊 3等空曹
野邊 謙吾さん

野邊さん:
沖縄生まれで、父も自衛官。補給員という物品補給の仕事をしています。ジュニアに入って5年。バイクはジュニアが初体験でした。スピードコントロールがすごく難しくて、とにかく練習を重ねてきました。今は、子どもたちの笑顔に触れられるから、すごく嬉しいクラブ活動です。転勤になるまで続けますよ。

 
航空自衛隊 空士長
田口 裕次郎さん

田口さん:
車両整備の仕事に携わっています。自分はもともとバイクが好きだったので興味がありました。普段、HondaのPCXに乗っています。他にも2台バイクはありますけど(笑)。普段バイクに乗っていても、ショーをするときはやっぱり緊張しますね。でも子どもたちに人気なので、嬉しくなります。そしてバイクの改造も自分たちでイチからやるから、楽しいですね。

みんな笑顔で

楽しいと

 

――みんな異口同音、笑顔で「楽しい」と答えてくれました。そのときなんと、轟音と共に空にブルーインパルスが!基地上空訓練のブルーインパルスが、ものすごい速度で上空を通過。すると、ジュニアメンバーがこんな話を。


「ブルーインパルスのパッチのイラストは、イルカ。ぼくたちはイルカに負けずシャチがパッチのデザイン。イルカを喰ってやろうと!」


――ブルーインパルスが飛ぶ空の下、誇らしげな表情を見せてくれたブルーインパルスジュニアのメンバーたち。これからもHondaのGYRO CANOPYで、楽しいショーを、全国各地で披露してください!

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――以上、航空自衛隊松島基地のPRのお役に立てているHondaのお話を紹介しました。


なお、ブルーインパルスジュニアは、あくまでも特別な環境や場所、練習の上でショーを行なっていることを、ご理解ください。
みなさんは、車両の改造はしないでください。また三輪車のヘルメット着用義務はありませんが、着用するよう努めなければなりません。


出典:航空自衛隊ホームページ


※クローズドな環境に限定した走行車両のため、ナンバー取得はしていません。

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