昭和に子どもだった人も、平成に子どもだった人も、そして令和の子どもたちも。誰もがたまらなく好きになるお菓子やアイスといったGlico商品。キャラメルを筆頭に、ポッキー、ビスコ、プリッツ、プッチンプリン、チョコにアイスに……誰もがGlicoとの思い出があるはず。特にキャラメルのおもちゃは記憶に残る楽しさ。そのGlicoとHondaが、タッグを組んだ発表会があると聞き、駆けつけました。
『何をコラボするんだろう?』『Hondaとコラボのお菓子でも出るのか??』
――イベント会場で待っていたのは……
おーーーお菓子やアイスが載ったおいしそうなクルマだーー!! よく見てみるとベースは、STEP WGN！
――エンブレムは、Glicoの創業の精神を象徴するゴールインマーク。『一粒で300メートル!』。
――ルーフには、ポッキー、ビスコ、ジャイアントコーン、キャラメル、チョコにアーモンドが。
――ドアハンドルは、プリッツ!?
リアのテールランプは、なんとポッキーデザイン!
ホイールは、プッチンプリンみたいだ!?
いったいこのSTEP WGNは、何? 発売するのか? その正体は、Glico主催の発表会イベントで明かされました。
2010年からGlicoは、「日本中に おいしさと健康、ワクワクと笑顔をお届けしたい」との想いから、日本全国を駆け巡り、多くの震災の被災地や小学校などを訪れ、子どもたちに笑顔を届けてきました。その「グリコワゴン」の2代目となったのが、今回発表されたSTEP WGNベースの車両なのです。
――なぜ、なぜグリコワゴンをHondaがデザインすることに?
Glicoが応援する多くのアスリートのなかに「インディ500」で２度優勝する偉業を成し遂げたHondaの契約ドライバー佐藤琢磨が。実はGlicoとHondaは、佐藤選手の2度目のインディ500優勝をきっかけに出会いました。どちらの会社にも子どもたちを応援する気持ちがあり、また創業者の思想も似通っている、といった共通点をお互いに感じ、今回の企画が生まれたのです。
――デザインはどちらの会社が?
Glicoの社内であらためて「グリコワゴン」の根幹はなんだろう? と議論。その結論は「子どもたちのワクワク」。そこで、子どもたちからデザイン画を募集、189もの作品が寄せられました。その多くの作品から「虹」や「ハート」といった、共通する要素を抽出しデザインする作業を、両社で行い、それを元にHondaのデザイナーが子どもたちの夢を具現化すべくワクワクするデザインを誕生させたのです。
――Hondaが製作したの?
Hondaの車両のカスタマイズなど経験豊かなSIVAXが製作。
そんなお話を聞きながら、再度、車両を見た編集部。そこで驚きの仕掛けを発見! なんと、リアゲートを開けると車内に、どこか愛着を感じるキャラクターが! 顔の表情も変化します。さらに子どもたちが「おうちのお手伝い頑張ってるよー」と話しかけると、キャラクターの下からスルスルするとお菓子が出てくるではないですか! これは面白い! 会場に来ていた子どもたちも『ペンギンみたーい』『かわいいー』と夢中でした。
Glicoの想いから生まれた「グリコワゴン」。その想いへの共感がコラボを実現し、誕生した2代目「グリコワゴン」。
これから子どもたちのすこやかな成長に寄り添いながら、一人でも多くの方へ笑顔を届けに日本中を駆け巡ります。その活動に、Hondaが家族を想い創り続けるSTEP WGNが選ばれたことを、編集部も本当に嬉しく思いました。
Hondaの創業者も「電話をかけながら相手の姿が見えるようになっても、やはりおたがいが直接会いに行くという行為は変わらないだろう」という言葉を残しています。デジタル化が進んでも、やっぱり会いに行く喜びはなくなりません。これからも「グリコワゴン」は、多くの子どもたちに夢を届けるために会いに行く……そう思いながら車両を見ていると、編集部一同、温かい気持ちでいっぱいになりました。
素敵な活動とのコラボ、ありがとうございました! これからも日本中を走り続けてください。
付記：今回の「グリコワゴン」、実は発表会の前に、昨年Honda Magazineにも登場したSTEP WGNの開発責任者、蟻坂LPLが、自ら雨のなかでテスト走行を。その際、このユニークで可愛らしいデザインを見て「最高――!」と満面の笑みを浮かべたそうです。
