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HONDA The Power of Dreams

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リーフェルものがたり第だい29話わ
リーフェルものがたりのはじまり、はじまり…

ちびリーフェルは、森もりをパトロール中ちゅうです。
「あたたかくなってきたなあ。あ、ミツバチくん！秋あきに会あって以来いらいじゃない？」
「やあ、ひさしぶり！花はながさいて、いそがしくなっちゃったよ～！」
「待まちに待まった春はるだね！」

森もりの中なかを進すすんでいく、ちびリーフェル。
「川向かわむこうの木々きぎも、新あたらしい葉はっぱが生はえてきたなあ。」
森もりを見上みあげていると…。
「あれ？！お日ひさまのまわりに虹にじがかかっている？あんなに小ちいさな虹にじ、はじめて見みたなあ。」

長老ちょうろうの木きまでもどり、森もりで見みたことをはなします。
「花はながたくさんさいて、ミツバチくんがいそがしそうだったよ。」
「ほうほう、春はるじゃのう。」
「森もりの木々きぎも元気げんきで…あ！あとね、小ちいさな虹にじも見みたんだ！」
「小ちいさな虹にじ？」

「太陽たいようのまわりに丸まるい虹にじがでていたんだ。」
「ふうむ、それは虹にじじゃないのう、光環こうかんというんじゃ。」
「え？でも虹にじのように七色なないろだったよ？」
「虹にじはな、太陽たいようの光ひかりが雨あめのつぶにあたることで、あらわれるんじゃ。光環こうかんはちがうんじゃ。」

「空中くうちゅうには小ちいさくて目めには見みえない水みずや砂すななどがただよっているんじゃが、太陽たいようのまわりで、そうした“つぶ”の量りょうが多おおくなると、光ひかりがあたって曲まがり、太陽たいようをかこむ光ひかりがあらわれるんじゃ。」
「そうなんだ～！」

「今日きょうは木きからの花粉かふんがたくさん飛とんでおるから、花粉かふんによって光環こうかんがあらわれたんじゃろう。」
「花粉かふんでできた光環こうかんなのかあ。見みられてとくしちゃった！」
「ただいま！ねえ天気てんきがいいし、空そらを散歩さんぽしようよ！」
「わーい！」

「さっきは青空あおぞらだったけど、うすい雲くもがひろがってきたね。」
「あれ！太陽たいようのまわりに大おおきな輪わができているよ。」
「本当ほんとうだ！不思議ふしぎだね。」
「長老ちょうろうの木きに聞きいてみよう！」

「太陽たいようのまわりに、今度こんどは大おおきな輪わができていたよ！」
「ほう、それはハロじゃな。暈かさともいうんじゃよ。」
「あれはハロっていうんだ！」
「太陽たいようのまわりにうすい雲くもがあるじゃろ。あの雲くもは氷こおりでできていて、光ひかりが氷こおりを通とおると曲まがるんじゃ。それによって太陽たいようからはなれたところに光ひかりの輪わがあらわれる、それがハロじゃよ。」

「見みて、ハロはまだあらわれているよ。…ん？太陽たいように黒くろい点てんがあるぞ。」
ビューーーー
「うわあああ？！！！」
ドシン！！！！！

太陽たいようを背せにあらわれたのは、ブラックリーフェルでした。
「イタタタタ…！」
「どうして空そらからふってきたの？！」
「ふかふかの雲くもを見みつけて昼寝ひるねすることにしたんだ。ところが雲くもが小ちいさくなっていって…落おちてしまった！こわかった～。」
「もう～気きをつけてよ～。」
第三十話だいさんじゅうわへつづく

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