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HONDA The Power of Dreams

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リーフェルものがたり第だい27話わ
リーフェルものがたりのはじまり、はじまり…

リーフェルは、南極なんきょくにやってきました。
「こんにちは。」
「やあ、リーフェルじゃないか！」
「なにを話はなしているの？」
「それは …“血ちの滝たき”の話はなしだよ…。」
「え？ “血ちの滝たき”だって？」

「どうして “血ちの滝たき”なの？」
「滝たきの水みずが、まるで血ちのように赤あかいからだよ。」
ペンギンさんとアザラシくんが説明せつめいしてくれます。
「血ちのように赤あかい？それって滝たきで何なにかが起おこっているんじゃ？」
「赤あかい色いろは昔むかしからなんだ。どうして赤あかいのかはわからないけど。」

「リーフェル、せっかく南極なんきょくにきたんだから“血ちの滝たき”を見みてきなよ。」
「ええ！？そ、それは…“血ちの滝たき”なんて不気味ぶきみなところはちょっと…。」
「みんな集あつまってどうしたの？」
「やあキョクアジサシくん、ちょうどいい、“血ちの滝たき”までリーフェルを案内あんないしてくれない？」
「いいよ！ついておいでよ！」
「え～！ …じゃあ、ちょっとだけ…。」

キョクアジサシについて、氷河ひょうがの上うえを飛とぶリーフェル。
「あ！白しろい氷河ひょうがの中なかに赤あかい色いろが見みえる！」
「そう、あれが“血ちの滝たき”だ。もっと近ちかくにおりていこうか。」
「ええ？近ちかくに行いってだいじょうぶ…？」

「うわあ～、本当ほんとうに血ちのように真っ赤まっかじゃないか…！！」
そのとき…
「あれれ、リーフェル、いまいっしゅん、カラダの色いろがかわったよ。」
「これは本当ほんとうに……血ちなのかも… …うう～ん…。」
「うわあ、だいじょうぶ？！」

“血ちの滝たき”を見みたリーフェルは、ヨロヨロになって帰かえってきました。
「ほう、南極なんきょくの“血ちの滝たき”を見みてきじゃと。」
「白しろい氷河ひょうがの上うえを、赤あかい水みずが、まるで血ちが流ながれるように…うううう…。」
ブルブルとふるえているリーフェルを見みて、長老ちょうろうの木きはいいました。
「フォッフォッ、“血ちの滝たき”の赤あかは血ちではないぞ。鉄分てつぶんじゃよ。」
「えぇ？」

「“血ちの滝たき”は、塩水えんすいにたくさんの鉄分てつぶんをふくんだ水みずじゃ。
その鉄分てつぶんがサビて、赤あかく染そまるんじゃよ。」
「血ちではないの…？！…よかったあ。 “血ちの滝たき”がある南極なんきょくって不思議ふしぎだなあ。」
「南極なんきょくだけじゃない。“血ちの滝たき”のような現象げんしょうは、世界各地せかいかくちにあるんじゃぞ。」

「例たとえば一面いちめんの雪ゆきが、ピンク色いろになることがあるんじゃ。」
「ええ？！雪ゆきは白しろいのに？」
「そう、白しろい雪ゆきが色いろづくのは“藻も”のせいなんじゃ。」
「“藻も”って、水みずの中なかに生はえる水草みずくさの？」
「そうじゃ。雪ゆきの上うえで生いきられる“藻も”があっての、その“藻も”が雪面せつめんにひろがることで色いろづくんじゃ。“藻も”の色いろは赤あかだけじゃなく、緑みどりや黄色きいろもあるんじゃよ。」

「色いろづいた雪ゆきといえば、氷河ひょうがが青あおく光ひかっているのはどうして？」
「氷河ひょうがは長ながい年月ねんげつをかけて圧縮あっしゅくされた氷こおりだから、気泡きほうが少すくなく透明度とうめいどが高たかいんじゃ。光ひかりがあたると波長はちょうの長ながい赤あかは吸収きゅうしゅうし、波長はちょうの短みじかい青あおい光ひかりは通とおす、だから青あおく見みえるんじゃよ。」
「なになに、青あおい氷河ひょうがだって？」
リーフェル・ブルーが帰かえってきました。
「見みて、このブルーハワイのかき氷ごおりって青あおい氷河ひょうがみたいじゃない？」

「ただいま！見みてイチゴ味あじのかき氷ごおりだよ！」
「これはレモン味あじ！」
「イチゴミルク味あじ！」
「ほう、リーフェル・ピンクのかき氷ごおりがピンク色いろの雪ゆきに近ちかい色いろじゃのう。」
「はい、どうぞ！」
「これは抹茶まっちゃだね！ありがとう！」
第二十八話だいにじゅうはちわへつづく

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