地球のまわりは「空気」でおおわれています。空気にも重さ(質量)があります。1,000mL(牛乳パック1本分)では約1.29gもあり、これは1円玉1枚よりも重いです。
地球のまわりには、地表から約100kmも上空まで空気(大気)があるので、ものすごい重さの空気に押しつぶされています。これを大気圧と言います。
地表付近の気圧は、1気圧で1cm2に約1kgもの力が、あらゆる方向からかかっています。それでも物がつぶれないのは、その力と同じ分だけ「中から押し返している」からなのです。
空き缶の実験では、缶の中が水蒸気でいっぱいになって空気が追い出されたところで、ふたをしめました。液体の水は熱せられて水蒸気になると、体積が約1700倍と大きくなります。ふたをした缶の中で冷やされて水になると、そのぶん缶の中が空になり(減圧)、中から押し返す力が小さくなり、つぶれました。
吸盤やゴムシートの実験では、中の空気を押し出したことで、中から押し返す力がなくなって取れなくなりました。
他にも身近な現象では、布団圧縮袋やストローで飲み物を飲むことも、大気圧が関係しています。