自由研究

米の主成分はデンプンです。生のデンプンは、デンプン分子がすき間なく規則的にならんでがっちり結合した構造をしている（βベータ-デンプン）ため、水が入りこめません。水が入れないということは、アミラーゼというデンプンを分解する酵素こうそも入れないので、生米を食べてもほとんど消化できません。しかし、β-デンプンに水を加えて加熱すると、構造がゆるんで、水がデンプンの中に入ることができるようになります。デンプン分子は水を取りこんでふくれ、形がくずれて（糊化こか、アルファ化）、酵素こうそが働いて消化しやすくなります。この状態をαアルファ-デンプンとよびます。炊飯すいはんした米がみずみずしくやわらかいのはこのためです。しかし、このαアルファ-デンプンを放置すると、再び分子は集合してもとのβベータ-デンプンによく似た状態になってしまいます（老化、ベータ化）。このデンプンの老化防止対策たいさくとして、80 ℃以上で乾燥かんそうする方法があります。たき上げたご飯を電子レンジを使って短時間で乾燥かんそうすることで、デンプンの老化を防止することができます。